社会保険労務士の過去問
第52回（令和2年度）
国民年金法 問4

誤

被保険者又は受給権者が死亡したにもかかわらず､当該死亡の届出をしなかった戸籍法による死亡の届出義務者は「10万円以下」の過料に処せられます。

正

設問のとおりです。

脱退一時金は、日本国内に住所を有するときは支給を受けることができません。

誤

未支給年金の支給を受けることができる遺族の範囲は３親等までの親族であり、４親等である従妹弟は含まれません。

誤

死亡した被保険者が付加保険料を納付していた場合死亡一時金には加算がありますが､遺族基礎年金と付加年金は併給されません。

誤

夫が老齢基礎年金の受給権を取得した月に死亡した場合は､老齢基礎年金の支給を受けていないため他の要件を満たしていれば妻に寡婦年金が支給されます。

×

死亡届を怠った場合の罰則は「10万円以下」の過料に処するとされています。

〇

日本国内に住所を有する者は脱退一時金の支給を受けることはできません。

×

未支給年金の受給権者は、配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹・これらの者以外の三親等内の親族です。

従妹弟は4親等になるので未支給年金の受給権者になりません。

×

死亡した被保険者が付加保険料を納付していた場合でも、遺族基礎年金の受給権者に付加年金は支給されません。

×

寡婦年金は、死亡した夫が老齢基礎年金（繰上げ支給の老齢基礎年金も含む）の「支給を受けたことがない」場合に支給されます。

夫が受給権取得月に死亡した場合、老齢基礎年金の支給はありませんので、他の要件を満たしていれば妻に寡婦年金が支給されます。

　誤った記述です。

　本設問文の場合、「10万円」以下の過料に処せられます。

　知識レベルの問題と判断しますので、当該金額まで覚える必要はない（学習の優先度を下げてもよい）と筆者は考えます。

　正しい記述です。

　日本国内に住所を有する場合、日本国籍の有無にかかわらず国民年金に加入することが基本（義務）となるため、「脱退」を事由とする給付を受ける可能性がありうる条件として、日本国内に住所を有しない場合である点が判断できれば、本設問文が正しい記述であると判断ができるでしょう。

　誤った記述です。

　本設問文の場合、遺族となる従姉弟（いわゆるいとこ）は4親等になり、年金を受けられる親族には該当しません。

　基本的に、年金が支給される親族の範囲は、3親等以内である点を理解しておくとよいでしょう。

　誤った記述です。

　付加保険料にかかる付加年金は、納めていた自身の老齢年金にのみ加算されると理解しておきましょう。

　誤った記述です。

　寡婦年金の支給要件は、第1号被保険者であった配偶者が死亡した際に、何らの年金・一時金も支給されていなかった場合に、支給されうるものと理解しておくとよいでしょう。

　また、この観点は死亡一時金についても同様である点を理解しておくとよいでしょう。