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社労士の過去問 第54回(令和4年度) 労働基準法及び労働安全衛生法 問8

問題

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下記に示す事業者が一の場所において行う建設業の事業に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
なお、この場所では甲社の労働者及び下記乙①社から丙②社までの4社の労働者が作業を行っており、作業が同一の場所において行われることによって生じる労働災害を防止する必要がある。

甲社   鉄骨造のビル建設工事の仕事を行う元方事業者
      当該場所において作業を行う労働者数  常時5人
乙①社  甲社から鉄骨組立工事一式を請け負っている事業者
      当該場所において作業を行う労働者数  常時10人
乙②社  甲社から壁面工事一式を請け負っている事業者
      当該場所において作業を行う労働者数  常時10人
丙①社  乙①社から鉄骨組立作業を請け負っている事業者
      当該場所において作業を行う労働者数  常時14人
丙②社  乙②社から壁材取付作業を請け負っている事業者
      当該場所において作業を行う労働者数  常時14人
   1 .
甲社は、統括安全衛生責任者を選任しなければならない。
   2 .
甲社は、元方安全衛生管理者を選任しなければならない。
   3 .
甲社は、当該建設工事の請負契約を締結している事業場に、当該建設工事における安全衛生の技術的事項に関する管理を行わせるため店社安全衛生管理者を選任しなければならない。
   4 .
甲社は、労働災害を防止するために協議組織を設置し運営しなければならないが、この協議組織には自社が請負契約を交わした乙①社及び乙②社のみならず丙①社及び丙②社も参加する組織としなければならない。
   5 .
甲社は、丙②社の労働者のみが使用するために丙②社が設置している足場であっても、その設置について労働安全衛生法又はこれに基づく命令の規定に違反しないよう必要な指導を行わなければならない。
( 社労士試験 第54回(令和4年度) 択一式 労働基準法及び労働安全衛生法 問8 )
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この過去問の解説 (3件)

15

建設業の事業における各種責任者の選任や、各種順守規定にかかる設問文です。

建設業の事業になじみがない人もいるかもしれませんが、設問文を落ち着いて読み解くことで、正誤が判断できるものもあります。それでは問題を見ていきましょう。

選択肢1. 甲社は、統括安全衛生責任者を選任しなければならない。

設問の建設業の事業における作業場所の労働者数は、合計で常時 53 人(=5人+10人+10人+14人+14人)とカウントします。

よって、常時50人以上の労働者数となるため、甲社は統括安全衛生責任者を選任しなければなりません。

選択肢2. 甲社は、元方安全衛生管理者を選任しなければならない。

甲社は、統括安全衛生責任者を選任しなければならない建設業の事業者のため、元方安全衛生管理者を選任し、統括安全衛生責任者と一体となって現場の統括安全衛生管理に努めていかなければなりません。

選択肢3. 甲社は、当該建設工事の請負契約を締結している事業場に、当該建設工事における安全衛生の技術的事項に関する管理を行わせるため店社安全衛生管理者を選任しなければならない。

店社安全衛生管理者は、統括安全衛生責任者を選任しなくてもよい事業場(=労働者数が50人未満の事業場)のうち一定規模以上の場合に選任しなければならないので、本設問文の事業場では、店社安全衛生管理者を選任する必要はありません。

選択肢4. 甲社は、労働災害を防止するために協議組織を設置し運営しなければならないが、この協議組織には自社が請負契約を交わした乙①社及び乙②社のみならず丙①社及び丙②社も参加する組織としなければならない。

甲社は、労働災害を防止するため、自社が請負契約を交わした全社を協議組織に参加させ、当該防止措置を実態として意味のあるものとする必要があります。

選択肢5. 甲社は、丙②社の労働者のみが使用するために丙②社が設置している足場であっても、その設置について労働安全衛生法又はこれに基づく命令の規定に違反しないよう必要な指導を行わなければならない。

甲社は、関係請負人のみが使用する設備・装置であっても、事業場において労働災害を防止するために必要な指導を行う必要があります。

まとめ

建設業の事業においては、「元方事業者が、関係請負人を含めて事業場全体を統括管理し、労働災害を防止する」点を理解しておくことで、設問文の正誤が判断できるものが少なくありません。落ち着いて読み解いていきましょう。

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8

建設業で統括安全衛生責任者の選任にあたる要件を問う問題で、事例問題ですが比較的に平易な内容です。「元方事業者の講ずべき措置」は過去問などでも多く問われている内容で、確実に得点したい問題です。

選択肢1. 甲社は、統括安全衛生責任者を選任しなければならない。

正:統括安全衛生責任者を選任すべき事業場規模に関する問です。法15条1項、令7条特定元方事業者は同一の場所において作業を行うその労働者及び関係請負人の労働者の数の合計が常時50人以上であるときは、これらの労働者の作業が同一の場所において行われることによって生ずる労働災害を防止するため、統括安全衛生管理者を選任しなければなりません。

本肢では5名、10名、10名、14名、14名の合計53名で50人以上となるため、統括安全衛生責任者を選任します。

選択肢2. 甲社は、元方安全衛生管理者を選任しなければならない。

正:元方安全衛生管理者を選任すべき要件に関する問です。法15条の2第1項により統括安全衛生管理者を選任した事業場であって、建設業に属する事業を行うものは、元方安全衛生管理者を選任しなければならないと規定があります。

選択肢3. 甲社は、当該建設工事の請負契約を締結している事業場に、当該建設工事における安全衛生の技術的事項に関する管理を行わせるため店社安全衛生管理者を選任しなければならない。

誤:店社安全衛生管理者を選任するのはどのような事業場かという問です。ずい道などの建設の事業、一定の橋梁の建設の事業、圧気工法による作業を行う仕事は20人以上、30人未満、主要構造部は鉄骨造又は鉄骨鉄筋コンクリート造である建設物の建設の事業は20人以上、50人未満と規定されています。統括安全衛生管理者は50人以上の事業規模で選任されるため、同時に店社安全衛生管理者を選任することがありません。

(店社安全衛生管理者の選任に係る労働者数等)

第十八条の六 法第十五条の三第一項及び第二項の厚生労働省令で定める労働者の数は、次の各号の仕事の区分に応じ、当該各号に定める数とする。

一 令第七条第二項第一号の仕事及び主要構造部が鉄骨造又は鉄骨鉄筋コンクリート造である建築物の建設の仕事 常時二十人

二 前号の仕事以外の仕事 常時五十人

2 建設業に属する事業の仕事を行う事業者であつて、法第十五条第二項に規定するところにより、当該仕事を行う場所において、統括安全衛生責任者の職務を行う者を選任し、並びにその者に同条第一項又は第三項及び同条第四項の指揮及び統括管理をさせ、並びに法第十五条の二第一項の資格を有する者のうちから元方安全衛生管理者の職務を行う者を選任し、及びその者に同項の事項を管理させているもの(法第十五条の三第一項又は第二項の規定により店社安全衛生管理者を選任しなければならない事業者に限る。)は、当該場所において同条第一項又は第二項の規定により店社安全衛生管理者を選任し、その者に同条第一項又は第二項の事項を行わせているものとする。

選択肢4. 甲社は、労働災害を防止するために協議組織を設置し運営しなければならないが、この協議組織には自社が請負契約を交わした乙①社及び乙②社のみならず丙①社及び丙②社も参加する組織としなければならない。

正:協議組織を設置に誰が参加しなくてはならないかを問うものです。則635号に特定元方事業者及びすべての関係請負人が参加する協議組織を設置することとあります。

(協議組織の設置及び運営)

第六百三十五条 特定元方事業者(法第十五条第一項の特定元方事業者をいう。以下同じ。)は、法第三十条第一項第一号の協議組織の設置及び運営については、次に定めるところによらなければならない。

一 特定元方事業者及びすべての関係請負人が参加する協議組織を設置すること。

二 当該協議組織の会議を定期的に開催すること。

2 関係請負人は、前項の規定により特定元方事業者が設置する協議組織に参加しなければならない。

選択肢5. 甲社は、丙②社の労働者のみが使用するために丙②社が設置している足場であっても、その設置について労働安全衛生法又はこれに基づく命令の規定に違反しないよう必要な指導を行わなければならない。

正:元方事業者の講ずべき措置(全業種)からの出題です。甲は丙②が労働安全衛生法に違反しないよう必要な指導と記載があります。2項に違反していると認めるときは、是正の指示とあり関係づけで覚える必要があります。

(元方事業者の講ずべき措置等)

第二十九条 元方事業者は、関係請負人及び関係請負人の労働者が、当該仕事に関し、この法律又はこれに基づく命令の規定に違反しないよう必要な指導を行なわなければならない。

2 元方事業者は、関係請負人又は関係請負人の労働者が、当該仕事に関し、この法律又はこれに基づく命令の規定に違反していると認めるときは、是正のため必要な指示を行なわなければならない。

3 前項の指示を受けた関係請負人又はその労働者は、当該指示に従わなければならない。

0

この問題は、建設業における労働安全衛生管理に関する規定を理解しているかを問うものです。

特に、元方事業者(甲社)の安全衛生管理に関する責任や協議組織の設置、関係請負人(乙社と丙社)との関係についての理解が求められています。

選択肢1. 甲社は、統括安全衛生責任者を選任しなければならない。

正しい

解説:甲社は、合計で53人の労働者が同一の場所で作業を行っており、常時50人以上の労働者がいるため、統括安全衛生責任者を選任する必要があります。

選択肢2. 甲社は、元方安全衛生管理者を選任しなければならない。

正しい

解説:建設業においては、元方安全衛生管理者の選任が義務付けられています。

甲社は元方事業者であるため、この役職を設ける必要があります。

選択肢3. 甲社は、当該建設工事の請負契約を締結している事業場に、当該建設工事における安全衛生の技術的事項に関する管理を行わせるため店社安全衛生管理者を選任しなければならない。

誤り

解説:店社安全衛生管理者の選任は、通常は小規模事業場において要求されるものです。

甲社の場合、統括安全衛生責任者の選任が必要であり、店社安全衛生管理者の選任は必要ありません。

選択肢4. 甲社は、労働災害を防止するために協議組織を設置し運営しなければならないが、この協議組織には自社が請負契約を交わした乙①社及び乙②社のみならず丙①社及び丙②社も参加する組織としなければならない。

正しい

解説:甲社は、労働災害を防止するために協議組織を設置し、すべての関係請負人が参加する組織としなければならないことが求められます。

これには乙社と丙社の両方が含まれます。

選択肢5. 甲社は、丙②社の労働者のみが使用するために丙②社が設置している足場であっても、その設置について労働安全衛生法又はこれに基づく命令の規定に違反しないよう必要な指導を行わなければならない。

正しい

解説:甲社は、元方事業者として、事業場全体の安全衛生に責任を持ち、丙②社が設置した足場の安全性についても指導する必要があります。

まとめ

建設業においては、労働災害を防止するための複数の安全衛生管理者の役割と責任が重要です。

元方事業者(甲社)は、事業場全体の安全衛生管理に対して責任を持ち、適切な管理者を選任する必要があります。

また、労働災害防止のための協議組織の設置と運営も重要で、すべての関係請負人が参加することが求められます。

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