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社労士の過去問 第54回(令和4年度) 労働者災害補償保険法 問4

問題

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業務災害に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。

ア  工場に勤務する労働者が、作業終了後に更衣を済ませ、班長に挨拶して職場を出て、工場の階段を降りる途中に足を踏み外して転落して負傷した場合、業務災害と認められる。
イ  日雇労働者が工事現場での一日の作業を終えて、人員点呼、器具の点検の後、現場責任者から帰所を命じられ、器具の返還と賃金受領のために事業場事務所へと村道を歩き始めた時、交通事故に巻き込まれて負傷した場合、業務災害と認められる。
ウ  海岸道路の開設工事の作業に従事していた労働者が、12時に監督者から昼食休憩の指示を受け、遠く離れた休憩施設ではなく、いつもどおり、作業場のすぐ近くの崖下の日陰の平らな場所で同僚と昼食をとっていた時に、崖を落下してきた岩石により負傷した場合、業務災害と認められる。
エ  仕事で用いるトラックの整備をしていた労働者が、ガソリンの出が悪いため、トラックの下にもぐり、ガソリンタンクのコックを開いてタンクの掃除を行い、その直後に職場の喫煙所でたばこを吸うため、マッチに点火した瞬間、ガソリンのしみこんだ被服に引火し火傷を負った場合、業務災害と認められる。
オ  鉄道事業者の乗客係の労働者が、T駅発N駅行きの列車に乗車し、折り返しのT駅行きの列車に乗車することとなっており、N駅で帰着点呼を受けた後、指定された宿泊所に赴き、数名の同僚と飲酒・雑談ののち就寝し、起床後、宿泊所に食事の設備がないことから、食事をとるために、同所から道路に通じる石段を降りる途中、足を滑らせて転倒し、負傷した場合、業務災害と認められる。
   1 .
一つ
   2 .
二つ
   3 .
三つ
   4 .
四つ
   5 .
五つ
( 社労士試験 第54回(令和4年度) 択一式 労働者災害補償保険法 問4 )
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この過去問の解説 (3件)

12

個々の事例が業務災害かどうかと問うものです。業務上の災害と認定されるためには①業務遂行性があることと②業務起因性があることの2つを満たす必要があります。試験対策上は個々の事例についてこの2点を考えます。業務起因性が成立するためにはその前提として業務遂行性が認められる必要があります。

選択肢5. 五つ

ア:正

作業に伴う準備行為又は後始末行為中の災害です。「足を踏み外して転落して負傷」に至る前に工場で作業(=業務)を行っています。工場で作業を行っていなければ発生しない負傷ですので業務遂行性が認められます。更に、工場の階段を降りる途中に足を踏み外すことは業務起因性(事業主の支配下にあることに伴う危険が現実化したものと経験則上認められる)も認められます。

イ:正

作業に伴う準備行為又は後始末行為中の災害です。「交通事故に巻き込まれて負傷」に至る前に日雇労働者は工事現場の作業(=業務)に従事しており、業務遂行性が認められます。更に、事業場事務所へと村道を歩く道中での災害は業務起因性(事業主の支配下にあることに伴う危険が現実化したものと経験則上認められる)も認められます。

ウ:正

休憩時間中の災害です。「崖を落下してきた岩石により負傷した」に至る前に海岸道路の開設工事の作業に従事しており、業務遂行性が認められます。更に、作業場近くでの昼食時に発生した負傷は業務起因性(事業主の支配下にあることに伴う危険が現実化したものと経験則上認められる)も認められます。

エ:正

休憩時間中の災害です。「ガソリンのしみこんだ被服に引火し火傷を負った」に至る前にトラックの整備をしていた(=業務)ため、業務遂行性が認められます。更に、職場の喫煙所でたばこを吸うため、マッチに点火した瞬間に発生した火傷は業務起因性(事業主の支配下にあることに伴う危険が現実化したものと経験則上認められる)も認められます。単なる喫煙は私的行為ですが、作業に伴ってガソリンが染み込んでいた、そこに原因があって火傷をしたと考えて業務との関連性が認められています。

オ:正

「足を滑らせて転倒し、負傷」に至る前に指定された宿泊所に赴き宿泊しています。業務の遂行性が認められます。更に、同所から道路に通じる石段を降りる途中の転倒は業務起因性(事業主の支配下にあることに伴う危険が現実化したものと経験則上認められる)も認められます。

付箋メモを残すことが出来ます。
5

業務災害であるか(となるか)否かは、「業務遂行性」と「業務起因性」から判断されます。

「業務遂行性」とは、労働契約に基づき事業主の支配下にあることをいいます。

「業務起因性」とは、労働者が労働契約に基づき、事業主の支配下にあることに伴う危険が現実化したものと認められることをいいます。

多数の実例・判例がありますので、数多くふれることで判断が可能になってくる部分があると考えます。

まとめ

本設問は、正しいものの個数を解答するものですので、本欄にて解説をまとめて記載します。

いずれの設問文も「業務遂行性」もしくは「業務起因性」が認められ、業務災害に該当すると判断されます。

0

この問題は、業務災害に関する具体的な事例を挙げ、それらが業務災害と認められるかどうかを判断するものです。

業務災害とは、業務の遂行中、またはそれに付随して発生した事故や病気のことを指します。

以下の事例において、業務災害に該当するか否かを判断する必要があります。

ア 正しい

解説:労働者が作業終了後に職場を出て転落して負傷した場合、これは業務の一環として行われた後始末の時間内での事故であり、業務災害と認められます。

イ 正しい

解説:日雇労働者が作業を終えて事務所に向かう途中の交通事故も、業務終了後の帰路上で発生したものとして業務災害に該当します。

ウ 正しい

解説:昼食休憩中の事故であっても、業務遂行の場所で発生したものは業務災害に含まれます。

特に、作業場近くで昼食を取っていた点が重要です。

エ 正しい

解説:トラック整備中の事故は明らかに業務遂行中に発生したものであり、業務災害に該当します。

喫煙は私的行為ですが、業務中の行為が原因で発生した事故として業務災害が認められます。

オ 正しい

解説:鉄道事業者の乗客係が出張先での事故に遭遇した場合も、業務遂行の一環としての出張中に発生した事故であるため、業務災害と認められます。

ついては、正しい選択肢は、ア・イ・ウ・エ・オの「五つ」となります。

まとめ

業務災害と認められるためには、事故が業務の遂行中またはそれに付随して発生したものである必要があります。

この点において、各事例はいずれも業務遂行性や業務起因性を満たす要件を有しています。

したがって、これらの事例はすべて業務災害と認められる可能性が高いです。

業務災害の認定においては、事故の発生した状況や背景を包括的に考慮することが重要です。

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