社会保険労務士の過去問
第55回(令和5年度)
労働者災害補償保険法 問4
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問題
社労士試験 第55回(令和5年度) 択一式 労働者災害補償保険法 問4 (訂正依頼・報告はこちら)
労災年金と厚生年金・国民年金との間の併給調整に関する次のアからオの記述のうち、正しいものはいくつあるか。
なお、昭和60年改正前の厚生年金保険法、船員保険法又は国民年金法の規定による年金給付が支給される場合については、考慮しない。また、調整率を乗じて得た額が、調整前の労災年金額から支給される厚生年金等の額を減じた残りの額を下回る場合も考慮しない。
ア 同一の事由により障害補償年金と障害厚生年金及び障害基礎年金を受給する場合、障害補償年金の支給額は、0.73の調整率を乗じて得た額となる。
イ 障害基礎年金のみを既に受給している者が新たに障害補償年金を受け取る場合、障害補償年金の支給額は、0.83の調整率を乗じて得た額となる。
ウ 障害基礎年金のみを受給している者が遺族補償年金を受け取る場合、遺族補償年金の支給額は、0.88の調整率を乗じて得た額となる。
エ 同一の事由により遺族補償年金と遺族厚生年金及び遺族基礎年金を受給する場合、遺族補償年金の支給額は、0.80の調整率を乗じて得た額となる。
オ 遺族基礎年金のみを受給している者が障害補償年金を受け取る場合、障害補償年金の支給額は、0.88の調整率を乗じて得た額となる。
なお、昭和60年改正前の厚生年金保険法、船員保険法又は国民年金法の規定による年金給付が支給される場合については、考慮しない。また、調整率を乗じて得た額が、調整前の労災年金額から支給される厚生年金等の額を減じた残りの額を下回る場合も考慮しない。
ア 同一の事由により障害補償年金と障害厚生年金及び障害基礎年金を受給する場合、障害補償年金の支給額は、0.73の調整率を乗じて得た額となる。
イ 障害基礎年金のみを既に受給している者が新たに障害補償年金を受け取る場合、障害補償年金の支給額は、0.83の調整率を乗じて得た額となる。
ウ 障害基礎年金のみを受給している者が遺族補償年金を受け取る場合、遺族補償年金の支給額は、0.88の調整率を乗じて得た額となる。
エ 同一の事由により遺族補償年金と遺族厚生年金及び遺族基礎年金を受給する場合、遺族補償年金の支給額は、0.80の調整率を乗じて得た額となる。
オ 遺族基礎年金のみを受給している者が障害補償年金を受け取る場合、障害補償年金の支給額は、0.88の調整率を乗じて得た額となる。
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- 三つ
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この過去問の解説 (3件)
01
労災年金と厚生年金・国民年金との間で併給調整が行われる場合について、その調整率や条件を問う問題です。
この問題は、労災保険と社会保険(厚生年金・国民年金)との関係を理解する上で重要です。
ア 正しい
解説:同一の事由により障害補償年金と障害厚生年金及び障害基礎年金を受給する場合、障害補償年金は調整率0.73を乗じた額となります。
イ 誤り
解説:障害基礎年金を受給している者が新たに障害補償年金を受け取る場合、異なる事由によるため併給調整は行われません。
ウ 誤り
解説:障害基礎年金を受給している者が遺族補償年金を受け取る場合も、異なる事由によるため併給調整は行われません。
エ 正しい
解説:同一の事由により遺族補償年金と遺族厚生年金及び遺族基礎年金を受給する場合、遺族補償年金の調整率は0.80となります。
オ 誤り
解説:遺族基礎年金を受給している者が障害補償年金を受け取る場合も、異なる事由によるため併給調整は行われません。
ついては、正しい選択肢はア・エの「二つ」となります。
労災年金と国民年金や厚生年金との併給調整においては、同一の事由による障害や遺族の場合にのみ調整が適用されることが重要です。
異なる事由による障害や遺族の場合は、併給調整は行われません。
また、併給調整を行う際の調整率は、障害や遺族の種類によって異なります。
これらの点を理解しておくことで、正確な判断が可能となります。
労災保険と社会保険との関係を正しく理解し、それぞれの保険制度の役割と機能を把握することが、この種の問題を解く鍵となります。
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02
調整率の細かい数字が出てきますのでこれらの数字をすべて暗記するというのは厳しいと思いますが、どんな場合に調整されるかという点を押さえることによりある程度解答を絞ることは可能でしょう。
正しい選択肢はアとエの「二つ」です。
ア:同一の支給事由に基づく障害補償年金と障害厚生年金及び障害基礎年金は調整されます。
(選択肢の記述は正しい。)
イ:設問の問題文だけでは同一の支給事由によるものかが不明です。さらに、仮に同一の支給事由によるものであった場合、調整率は0.88となります。(選択肢の記述は誤り)
ウ:障害基礎年金と遺族補償年金が同一の支給事由になることはありません。(選択肢の記述は誤り)
エ:同一の支給事由によるものですので調整対象となります。なお、調整率も設問の通りです。(選択肢の記述は正しい)
オ:遺族基礎年金と障害補償年金は同一の支給事由ではないため調整されません。(選択肢の記述は誤り)
この問題のポイントは同一の支給事由によるものか、という点です。異なる支給事由の場合は調整対象とはなりません。細かい数字に惑わされることなく回答することが大切です。
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03
労災保険法に基づく年金と厚生年金・国民年金との間の併給調整に関する出題です。
正しい記述は「二つ」です。
ア 正しいです。同一の事由により障害補償年金と障害厚生年金及び障害基礎年金を受給する場合、障害補償年金の支給額に乗じる調整率は「0.73」となります。
イ 誤りです。年金の発生事由が同一ではありませんので、調整率は乗じません。
ウ 誤りです。年金の発生事由が同一ではありませんので、調整率は乗じません。
エ 正しいです。同一の事由により遺族補償年金と遺族厚生年金及び遺族基礎年金を受給する場合、遺族補償年金の支給額に乗じる調整率は「0.80」となります。
オ 誤りです。年金の発生事由が同一ではありませんので、調整率は乗じません。
年金間における併給調整については、科目横断としてしっかりとおさえておきましょう。
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