社会保険労務士の過去問
第55回(令和5年度)
雇用保険法 問10
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問題
社労士試験 第55回(令和5年度) 択一式 雇用保険法 問10 (訂正依頼・報告はこちら)
労働保険の保険料の徴収等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 労働保険徴収法における「賃金」のうち、食事、被服及び住居の利益の評価に関し必要な事項は、所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長が定めることとされている。
- 国の行う立木の伐採の事業であって、賃金総額を正確に算定することが困難なものについては、特例により算定した額を当該事業に係る賃金総額とすることが認められている。
- 雇用保険率は、雇用保険法の規定による保険給付及び社会復帰促進等事業に要する費用の予想額に照らし、将来にわたって、雇用保険の事業に係る財政の均衡を保つことができるものでなければならないものとされる。
- 厚生労働大臣は、労働保険徴収法第12条第5項の場合において、必要があると認めるときは、労働政策審議会の意見を聴いて、各保険年度の1年間単位で雇用保険率を同項に定める率の範囲内において変更することができるが、1年間より短い期間で変更することはできない。
- 一般の事業について、雇用保険率が1,000分の15.5であり、二事業率が1,000分の3.5のとき、事業主負担は1,000分の9.5、被保険者負担は1,000分の6となる。
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この過去問の解説 (3件)
01
できれば、正解しておきたい問題です。基本事項からの出題ですので、必ず確認をしておきましょう。
誤り。
評価に関し必要な事項とありますが、これらを定めるのは厚生労働大臣です。
なお、現物給与の範囲は、食事、被服及び住居の利益のほか、轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長の定めるところによる。とされています。
誤り。
国の行う事業はそもそも、労災保険法が適用されないため、設問のような特例について考える余地はありません。
誤り。
設問の記述は労災保険法についての規定であり、問題文中の雇用保険法をすべて労災保険法に置き換えると正しい記述となります。
また、そもそも雇用保険法の規定に社会復帰促進等事業というものはなく、これは労災保険法の規定ですので、その辺りからも誤りと判断できるでしょう。
誤り。
雇用保険率の弾力的変更については、1年以内の期間を定めて変更することができます。
細かい点は拘る必要がない箇所ですので、今回の設問の箇所を確認する程度で良いでしょう。
設問の通り正しい。
雇用保険料のうち、雇用保険二事業率については全額事業主負担とされています。
二事業分を差し引いた残りを事業主と労働者が折半となります。
正解の選択肢は比較的、基本事項ですのでできれば正解したい問題です。間違った場合は必ずテキスト等で復習しましょう。
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02
保険料等に関する横断的な出題です。
誤りです。評価に関し必要な事項は「厚生労働大臣」が定めることとされています。
誤りです。国の行う事業には、そもそも労災保険法は適用されませんので、保険料徴収のための賃金総額の算定も行われません。
誤りです。雇用保険と労災保険を置き換えた内容となっており、設問中の「雇用保険」を「労災保険」にすると、正しい内容となります。
誤りです。雇用保険率の弾力的変更に関する内容ですが、1年間より短い期間であっても、雇用保険率を変更することができます。
正しいです。雇用保険料率が1,000分の15.5であり、二事業率が1,000分の3.5のとき、1,000分の15.5から1,000分の3.5を差し引いた1,000分の12を労使折半することとなります。被保険者負担分は1,000分の6、事業主負担分は1,000分の6に二事業率を加算した1,000分の9.5となります。
いずれも基本的な事項を問う選択肢です。しっかりとおさえて得点に繋げましょう。
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03
この問題は、労働保険の保険料の徴収に関する複数の状況を提示し、それらの中から正しいものを選ぶものです。
労働保険の保険料に関わる様々な規定や手続きに関する理解が問われています。
誤り
解説:食事、被服、住居の利益の評価に関する必要な事項は厚生労働大臣が定めます。
労働基準監督署長や公共職業安定所長が直接これを定めるわけではありません。
誤り
解説:国が行う立木の伐採事業は労災保険法の適用を受けないため、この選択肢は不適切です。
誤り
解説:雇用保険率は雇用保険の財政均衡を保つことを目的としていますが、社会復帰促進等事業に関する記述は誤りです。
これは労災保険法に関する事項です。
誤り
解説:厚生労働大臣は労働保険徴収法の規定に基づいて雇用保険率を変更できますが、1年間より短い期間での変更が不可能であるという点は誤りです。
正しい
解説:雇用保険料の事業主負担と被保険者負担の計算に関する記述は正確です。
事業主負担は1,000分の9.5、被保険者負担は1,000分の6となります。
労働保険の保険料に関する問題では、法律の規定に基づく正確な知識が求められます。
選択肢を評価する際には、特に労働保険徴収法や雇用保険法の具体的な規定を理解しておく必要があります。
また、実務的な運用に関する知識も重要です。特に保険料の計算方法を理解しているかが鍵となります。
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