社会保険労務士の過去問
第55回(令和5年度)
労務管理その他の労働に関する一般常識 問3
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問題
社労士試験 第55回(令和5年度) 択一式 労務管理その他の労働に関する一般常識 問3 (訂正依頼・報告はこちら)
我が国のパートタイム・有期雇用労働者の雇用に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
なお、本問は、「令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査(事業所調査)(厚生労働省)」を参照しており、当該調査による用語及び統計等を利用している。
なお、本問は、「令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査(事業所調査)(厚生労働省)」を参照しており、当該調査による用語及び統計等を利用している。
- パートタイム・有期雇用労働者の雇用状況をみると、「パートタイム・有期雇用労働者を雇用している」企業の割合は7割を超えている。
- 「パートタイム・有期雇用労働者を雇用している」企業について、雇用している就業形態(複数回答)をみると、「有期雇用パートタイムを雇用している」の割合が最も高く、次いで「無期雇用パートタイムを雇用している」、「有期雇用フルタイムを雇用している」の順となっている。
- 正社員とパートタイム・有期雇用労働者を雇用している企業について、パートタイム・有期雇用労働者を雇用する理由(複数回答)をみると、「有期雇用フルタイム」では「定年退職者の再雇用のため」、「仕事内容が簡単なため」、「人を集めやすいため」が上位3つを占めている。「有期雇用パートタイム」では「定年退職者の再雇用のため」の割合が6割を超えている。
- 正社員とパートタイム・有期雇用労働者を雇用している企業が行っている教育訓練の種類(複数回答)について、正社員に実施し、うち「無期雇用パートタイム」「有期雇用パートタイム」「有期雇用フルタイム」にも実施している企業の割合をみると、いずれの就業形態においても「入職時のガイダンス(Off‒JT)」が最も高くなっている。
- 「無期雇用パートタイム」「有期雇用パートタイム」「有期雇用フルタイム」のいずれかの就業形態に適用される正社員転換制度がある企業について、正社員に転換するに当たっての基準(複数回答)別企業の割合をみると、「パートタイム・有期雇用労働者の所属する部署の上司の推薦」の割合が最も高く、次いで「人事評価の結果」、「(一定の)職務経験年数」の順となっている。
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この過去問の解説 (3件)
01
我が国のパートタイム・有期雇用労働者の雇用に関する事柄について、正しいものを選ぶ問題です。
この問題は、「令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査(事業所調査)」を基にしており、そのデータや統計を利用しています。
正しい
解説:パートタイム・有期雇用労働者を雇用している企業の割合は7割を超えています。
パートタイム・有期雇用労働者を雇用する企業が多いというデータは、柔軟な雇用形態が日本の労働市場で増加していることを示しています。
この統計は、企業が多様な働き方を受け入れ、労働力を確保しようとする現代の傾向を反映しています。
誤り
解説:「有期雇用パートタイム」の雇用が最も多いという記述は誤っています。
現実には、「無期雇用パートタイム」が最も一般的な就業形態であり、これは労働市場の安定性や雇用の安全性に対する企業の関心を示しています。
誤り
解説:「有期雇用フルタイム」の雇用理由について述べていますが、定年退職者の再雇用のためという理由が最も多いという点は誤りです。
実際には、これらの雇用形態は短期的な業務ニーズや特定のプロジェクトなど、柔軟な労働力の確保に関連していることが一般的です。
誤り
解説:正社員とパートタイム・有期雇用労働者に対して実施される教育訓練の種類についての記述ですが、すべての就業形態で「入職時のガイダンス(Off-JT)」が最も高いというのは正確ではありません。
企業はさまざまな教育訓練を提供しており、これは職種や業務の性質に応じて異なることがあります。
誤り
解説:無期・有期雇用パートタイム、有期雇用フルタイムの正社員転換制度における基準に関する記述ですが、「部署の上司の推薦」が最も高い割合となっているというのは正確ではありません。
実際には、多くの企業では、人事評価や職務経験、業績などが正社員転換の主要な基準となっています。
この問題では、パートタイムや有期雇用労働者の雇用状況、理由、教育訓練、正社員転換制度など、幅広い項目についての理解が求められます。
ポイントは、最新の労働市場の動向や傾向に関するデータを基にして、現実的で合理的な選択をすることです。
特に、企業がどのようにパートタイムや有期雇用労働者を活用しているか、その理由や方法についての理解が重要です。
また、実際の職場における教育訓練やキャリア形成の取り組みについても、現実的な視点から考察する必要があります。
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02
「令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査(事業所調査)」をもとにした出題です。
正しいです。パートタイム・有期雇用労働者を雇用している企業の割合は、7割を超えています。(参考:厚生労働省.「令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査の概況」.https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/170-1/2021/dl/1_01.pdf,(参照2024-02-20))
誤りです。雇用している就業形態にとしては、「無期雇用パートタイムを雇用している」の割合が最も高くなっています。(参考:厚生労働省.「令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査の概況」.https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/170-1/2021/dl/1_01.pdf,(参照2024-02-20))
誤りです。パートタイム・有期雇用労働者を雇用する理由について、上位3つのうちの1つは「定年退職者の再雇用のため」と設問のとおりですが、残る2つは「経験・知識・技能のある人を採用したいため」と「正社員の代替要員の確保のため」となっています。(参考:厚生労働省.「令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査の概況」.https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/170-1/2021/dl/1_02.pdf,(参照2024-02-20))
誤りです。教育訓練の種類としては、「日常的な業務を通じた、計画的な教育訓練(OJT)」の割合が最も高くなっています。(参考:厚生労働省.「令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査の概況」.https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/170-1/2021/dl/1_03.pdf,(参照2024-02-20))
誤りです。正社員に転換するに当たっての基準としては、「人事評価の結果」の割合が最も高くなっています。(参考:厚生労働省.「令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査の概況」.https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/170-1/2021/dl/1_04.pdf,(参照2024-02-20))
統計問題です。本試験直前期には、各種統計も確認しておきましょう。
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03
パートタイム、有期雇用労働者についての出題です。こちらも大まかな傾向を押さえることが重要です。知らなくても正誤判断ができる問題もありますので、できる限り正解を絞りたいところです。
設問の通り正しい。
パートタイム・有期雇用労働者を雇用している企業の割合は7割を超えています。
知らなくても、何とかイメージで正解と判断したいところです。
誤り。
パートタイム労働者について、雇用している就業形態は無期雇用パートタイムを雇用しているが一番多くなっています。
誤り。
設問の調査について、「有期雇用パートタイム」では「定年退職者の再雇用のため」の割合がは6割を超えていません。かなり細かい点ですので気にしなくて結構です。
誤り。
設問の調査については、日常的な業務を通じた、計画的な教育訓練(OJT)が一番多いとされています。正社員については入職時のガイダンス(Off-JT)など、教育訓練に時間を取ることができますが、パートタイム労働者については時間を取ることが難しいというのが現状のようです。
誤り。
正社員に転換するに当たっての基準(複数回答)別企業の割合は「人事評価の結果」が最も高くなっています。これも、なんとなくイメージできるのではないでしょか。
白書、統計からの問題についての対策は、深く読み込んで時間を費やすのではなく、大まかな流れと傾向を掴みましょう。全ての選択肢について正誤が判断できなくても解答できる問題もありますので一つの選択肢にこだわりすぎないという点も重要です。
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