測量士補の過去問
令和元年度(2019年)
問8

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問題

測量士補試験 令和元年度(2019年) 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、準天頂衛星システムを含む衛星測位システムについて述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。次の中から選べ。
  • 衛星測位システムとは、人工衛星からの電波によって位置を求めるシステムである。
  • 衛星測位システムによる観測で、直接求められる高さは標高である。
  • 衛星測位システムには、準天頂衛星システム以外にGPSやGLONASSなどがある。
  • 準天頂衛星システムは、日本と経度の近いアジア、オセアニア地域でも利用することができる。
  • 準天頂衛星システムの準天頂軌道は、地上へ垂直に投影すると8の字を描く。

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この過去問の解説 (3件)

01

解答:2

1:〇

衛星測位システムとは、人工衛星からの電波により位置を求めるシステムです。

2:✕

衛星測位システムによって求められる高さは楕円体高(標高とジオイド高を合わせたもの、地球の中心からの高さ)です。

3:〇

日本の準天頂衛星システム(QZSSとも呼ばれる)以外にアメリカのGPSやロシアのGLONASS、EUのGalileoなどがあります。

4:〇

準天頂衛星システムは、日本やアジア、オセアニア地域でも利用することができます。

5:〇

準天頂衛星システムの衛星軌道は、地上へ垂直に投影すると8の字を描きます。

日本とオーストラリア間を行き来し、日本上空でUターンする軌道となっているため、日本上空に長い時間留まることが可能となっています。

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02

解答:2

解説
1:正しい
問題文の通り、衛星測位システムとは、人工衛星からの電波によって位置を求めるシステムです。

2:間違い
衛星測位システムによる観測で、直接求められる高さは標高ではなく、"楕円体高"です。

3:正しい
衛星測位システムには、準天頂衛星システム以外にGPSやGLONASS、Galileoなどがあります。

4:正しい
準天頂衛星からの電波は、日本やだけでなくアジア、オセアニア全域でも利用することができます。

5:正しい
準天頂衛星システムの準天頂軌道は、地上へ垂直に投影すると8の字を描きます。当初、「8の字衛星」というニックネームが付けられていました。

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03

衛星測位システム(GNSS測量)に関する問題です。世界各国は、独自の衛星測位システムを保有しています。そして、日本の衛星測位システムを「準天頂衛星測位システム」といいます。

選択肢1. 衛星測位システムとは、人工衛星からの電波によって位置を求めるシステムである。

衛星測位システムは、人工衛星からの電波を受信して位置を求める測量のことなので、本肢は正しいです。

選択肢2. 衛星測位システムによる観測で、直接求められる高さは標高である。

衛星測位システムによる観測で、直接求められる高さは楕円体高ですので、本肢は誤りです。

選択肢3. 衛星測位システムには、準天頂衛星システム以外にGPSやGLONASSなどがある。

日本の衛星測位システムは「準天頂衛星システム」ですが、アメリカのそれは「GPS」、ロシアのそれは「GLONASS(グロナス)」ですので、本肢は正しいです。

選択肢4. 準天頂衛星システムは、日本と経度の近いアジア、オセアニア地域でも利用することができる。

準天頂衛星システムは、我が国とアジア・オセアニア地域に特化した衛星測位システムなので、本肢は正しいです。

選択肢5. 準天頂衛星システムの準天頂軌道は、地上へ垂直に投影すると8の字を描く。

準天頂衛星システムは、8の字を描く傾斜静止衛星軌道ですので、本肢は正しいです。

まとめ

衛星測位システムによる観測で、直接求められる高さは楕円体高ですが、過去問では、「楕円体高」を「標高」に入れ替えて誤りの選択肢とする問題が多くみられます。これには注意しましょう。

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