測量士補の過去問 令和5年度（2023年） 問2

(a)道路上で測量作業を行うためには、所轄警察署長からの道路使用許可と道理管理者からの道路占用許可が必要です。従って、正しいです。

（b）空中写真測量で使用する対空標識の設置後に、使用しなかった材料は、その場に放置したり、現地で処分することはできません。そのため、すべて持ち帰るというのは正しい対応です。また、現場作業の終了後、清掃することも適切な対応です。従って、正しいです。

（c）観測は、永久標識設置後24時間以上経過してから実施する必要があります。そのため、永久標識設置から観測までの工程を同一の日に行うことはできません。従って、誤りです。

（d）夏季の現場作業では、熱中症対策を実施することは当たり前のことなので、正しいです。

（e）たとえ、ウェブサイト上で公開されているとしても、国土地理院の四等三角点の測量成果を使用して現地測量を行う場合には、国土地理院の使用承認が必要です。従って、誤りです。

cのみ誤った記述です。

新設点の永久標識設置後24時間以上経過してから観測を行わなければなりません。

これは設置後、標識が固定されるまでに一定の時間が必要な場合もあるからです。

a,dともに正しい記述です。

特に、道路上は一般の利用者の妨げになるため、許可を取る必要はあります。

b,dともに正しい記述です。

作業した箇所は清掃、機材等を持ち帰るなど、測量前の状態に戻さなければなりません。

eのみ誤った記述です。

測量法30条で

「基本測量の測量成果を使用して基本測量以外の測量を実施しようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、あらかじめ、国土地理院の長の承認を得なければならない。」

と定められています。

承認を得ることは必要なことです。

c,eともに誤った記述です。

cは、新設点の永久標識設置後24時間以上経過してから観測を行わなければなりません。

これは設置後、標識が固定されるまでに一定の時間が必要な場合もあるからです。

eは、量法30条で

「基本測量の測量成果を使用して基本測量以外の測量を実施しようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、あらかじめ、国土地理院の長の承認を得なければならない。」と定められています。

承認を得ることは必要なことです。

a.

正しい。

測量・高次などで道路を使用する際、道路管理者に道路占用許可、所轄警察署長に道路使用許可の二つの許可が必要となります。

b.

正しい。

原状復帰はしなければなりません。

c.

間違い。

水準測量は、新設点の永久標識設置後24時間以上経過してから観測を行わなければなりません。

d.

正しい。

厚労省から「職場における熱中症の予防について」という基発が出ています。労働者の安全管理として熱中症対策は重要な事項です。

e.

間違い。

測量法第30条に「基本測量の測量成果を使用して基本測量以外の測量を実施しようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、あらかじめ、国土地理院の長の承認を得なければならない。」とあります。

使用承認を得ずに使用することはできません。

したがって、明らかに間違っている組み合わせはc, eです。