登録販売者の過去問
平成28年度(東京都)
主な医薬品とその作用 問64

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問題

登録販売者試験 平成28年度(東京都) 主な医薬品とその作用 問64 (訂正依頼・報告はこちら)

鎮痛の目的で用いられる漢方処方製剤に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。


a  芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)は、体力に関わらず、筋肉の急激な痙攣(けいれん)を伴う痛みのあるもののこむらがえり、筋肉の痙攣(けいれん)、腹痛、腰痛に適すとされ、構成生薬としてカンゾウを含む。

b  呉茱萸湯(ごしゅゆとう)は、体力虚弱で、汗が出、手足が冷えてこわばり、ときに尿量が少ないものの関節痛、神経痛に適すとされ、構成生薬としてカンゾウを含む。

c  疎経活血湯(そけいかっけつとう)は、体力中等度以下で、手足の冷えを感じ、下肢の冷えが強く、下肢又は下腹部が痛くなりやすいものの冷え症、腰痛、下腹部痛、頭痛、しもやけ、下痢、月経痛に適すとされ、構成生薬としてカンゾウを含まない。

d  薏苡仁湯(よくいにんとう)は、体力中等度なものの関節や筋肉のはれや痛みがあるものの関節痛、筋肉痛、神経痛に適すとされ、構成生薬としてカンゾウとマオウを含む。
  • (a 、b)
  • (a 、d)
  • (b 、c)
  • (b 、d)
  • (c 、d)

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

a…正しいです。
ただし、症状があるときのみの服用にとどめ、連用は避ける必要があります。

b…誤りです。
呉茱萸湯(ごしゅゆとう)は、体力中等度以下で手足が冷えて肩がこり、ときにみぞおちが膨満するものの頭痛、頭痛に伴う吐きけ・嘔吐、しゃっくりに適すとされています。

設問は「桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)、桂枝加苓朮附湯(けいしかりょうじゅつぶとう)」の説明です。

c…誤りです。
経活血湯(そけいかっけつとう)は、体力中等度で痛みがあり、ときにしびれがあるものの関節痛、神経痛、腰痛、筋肉痛に適すとされています。
しかし、消化器系の副作用が現れやすい等の理由で、胃腸が弱く下痢しやすい人には不向きとされているので注意が必要です。

設問は「当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)」の説明ですが、構成生薬としてカンゾウを「含みます」。

d…正しいです。
ただし、体の虚弱な人、胃腸の弱い人、発汗傾向の著しい人には不向きとされています。また、マオウを含有しているので、心臓病や高血圧などのある人にも注意が必要です。

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02

正解は2です。

a→ 芍薬甘草湯は、体力に関わらず服用することができます。
一般的な足のつりによく用いられる漢方薬です。

b→ 呉茱萸湯は、「体力が中程度以下で、手足の冷えや肩凝りがあり、時々みぞおちが膨満するもの」が対象です。
ズキズキとした頭痛や吐き気、嘔吐を伴うような頭痛に効果があるとされています。

c→疎経活血湯は、「体力中程度で、慢性的な痛みがあり、時にしびれがあるもの」が対象です。
冷えを改善することで痛みを取り除く効果があり、慢性的な痛みもじっくり治していきます。

d→ 薏苡仁は、ハトムギの皮を除いた種子のことです。
代謝を良くし、体内にたまった余分な水分を出す働きをするので、腫れて熱を持つような筋肉痛や関節痛に効果があるとされています。

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03

解答:2

a.正
芍薬甘草湯は、体力に関わらず使用でき、こむらがえり、腹痛、腰痛などに使用されます。シャクヤクとカンゾウを含んでいます。

b.誤
呉茱萸湯は、体力虚弱で、手足が冷える人に向いており、身体を温めることで頭痛を治していく処方です。偏頭痛などにも使われます。
構成生薬としてニンジンなどを含み、苦味があります。

c.誤
疎経活血湯は、体力中等度以下で、関節痛や腰痛など下半身の痛みに向いています。17種類ほどの生薬が配合されており、カンゾウは含んでいません。

d.正
薏苡仁湯は、体力中等度の人で、関節痛、筋肉痛、神経痛に適しており、関節リウマチの痛みなどにも使われます。

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