登録販売者の過去問
平成28年度(東京都)
主な医薬品とその作用 問72

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問題

登録販売者試験 平成28年度(東京都) 主な医薬品とその作用 問72 (訂正依頼・報告はこちら)

腸の薬の配合成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。


a  タンニン酸アルブミンに含まれるタンニンは、牛乳に含まれるタンパク質(カゼイン)から精製された成分であるため、牛乳にアレルギーがある人では使用を避ける必要がある。

b  ヒマシ油は、小腸でリパーゼの働きによって生じる分解物が、小腸を刺激することで瀉下作用をもたらすと考えられており、比較的瀉下作用が穏やかなため、主に乳幼児の便秘に用いられる。

c  トリメブチンマレイン酸塩は、まれに重篤な副作用として肝機能障害を生じることがあるので、肝臓病の診断を受けた人では、使用する前に治療を行っている医師や処方薬の調剤を行った薬剤師に相談がなされるべきである。

d  タンニン酸ベルベリンは、タンニン酸(収斂作用)とベルベリン(抗菌作用)の化合物であり、消化管内ではタンニン酸とベルベリンに分かれて、それぞれ止瀉に働くことを期待して用いられる。
  • (a)正   (b)誤   (c)誤   (d)誤
  • (a)正   (b)正   (c)誤   (d)誤
  • (a)誤   (b)誤   (c)正   (d)誤
  • (a)誤   (b)正   (c)誤   (d)正
  • (a)誤   (b)誤   (c)正   (d)正

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は5です。

a…誤りです。
タンニンではなく、アルブミンです。

b…誤りです。
急激で強い瀉下作用を示すため、激しい腹痛又は悪心・嘔吐の症状がある人、妊婦又は妊娠していると思われる女性、3歳未満の乳幼児では使用は避けることとされています。

c…正しいです。

d…正しいです。
タンニン酸(収斂作用)とベルベリン(抗菌・抗炎症作用)に分かれて、止瀉に働くというのがポイントです。

参考になった数38

02

正しい組み合わせは5です。

各選択肢については、以下のとおりです。

a.「タンニン」は植物由来の水溶性化合物の総称です。「アルブミン」が牛乳に含まれるたんぱく質から精製された成分です。よって、誤りです。

b.問題中の「比較的瀉下作用が穏やかなため、主に乳幼児の便秘に用いられる」という部分が誤りです。正しくは「急激で強い瀉下作用のため、妊婦や3歳未満の乳幼児に用いてはならない」となります。

c.d.は問題文のとおりです。

参考になった数16

03

解答:5

a.誤
タンニン酸アルブミンは、タンニン酸と牛乳由来の乳製カゼインが結合したものが使われているため、牛乳アレルギーの人には使用しません。

b.誤
ヒマシ油は、小腸でリパーゼの働きによって生じる分解物が、小腸を刺激することで瀉下作用をもたらしますが、食あたりなどの急速な腸内排除に使われるなど強い瀉下作用があるため、妊婦や3歳未満の乳幼児などには使用しません。

c.正
トリメブチンマレイン酸塩は、胃腸の機能を正常化させる働きがありますが、まれに重篤な副作用として肝機能障害を生じることがあるので、肝臓病の診断を受けた人が使用する際には注意が必要です。

d.正
タンニン酸ベルベリンは、緩和な収斂作用のあるタンニン酸と、腸内の有害細菌を殺菌する生薬由来のベルベリンの化合物です。

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