問題
a ビタミンB6は、消化管内で鉄が吸収されやすい状態に保つことを目的として用いられる。
b 貧血の症状がみられる以前から予防的に貧血用薬(鉄製剤)を使用することが適当である。
c 鉄分の吸収は空腹時のほうが高いとされているが、消化器系への副作用を軽減するために、鉄製剤は、食後に服用することが望ましい。
d 硫酸コバルトは、骨髄での造血機能を高める目的で配合されている場合がある。
これは貧血用薬(鉄製剤)及びその配合成分についての問題です。
貧血用薬は、鉄欠乏性貧血に対して不足している鉄分を補充し、造血機能の回復を図る医薬品です。
a:これは、ビタミンC(アスコルビン酸類)の説明です。
ビタミンB6は、ヘモグロビン産生に必要なビタミン成分です。
b:貧血の症状がないのに予防的に貧血用薬(鉄製剤)を使用するのは不適切です。
c:選択肢のとおりです。
貧血用薬(鉄製剤)には、胃への負担を軽減するため、腸溶性にした製品もあります。
d:選択肢のとおりです。
コバルトは、赤血球ができる過程で必要不可欠なビタミンB12の構成成分です。
貧血用薬及びその配合成分についての問題です。
正解です。
・ビタミンB6は、疲労時に消耗しがちなビタミンの補給を目的として配合されています。
・貧血の症状がみられる以前から予防的に貧血用薬(鉄製剤)を使用することは適当ではありません。
・鉄分の吸収は空腹時のほうが高いとされていますが、消化器系への副作用を軽減するには、食後に服用することが望ましいです。
・硫酸コバルトは、骨髄での造血機能を高める目的で配合されています。
本解説は、厚生労働省作成「登録販売者試験問題作成に関する手引き(令和5年4月)」より引用して作成しています。
登録販売者試験問題作成に関する手引き(令和5年4月):
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082537.html
貧血用薬(鉄製剤)及びその配合成分に関する問題です。
a【×】 ビタミンB6は、ヘモグロビンの産生を目的として用いられています。
b【×】 貧血用薬(鉄製剤)を予防目的で使用することは適切ではありません。
c【〇】 鉄分の吸収は空腹時のほうが高いとされているが、消化器系への副作用を軽減するために鉄製剤は食後に服用することが望ましいです。
d【〇】 硫酸コバルトは、ビタミンB12の構成成分で、骨髄での造血機能を高める目的で配合されている場合があります。