第一種電気工事士の過去問
平成27年度(2015年)
一般問題 問6

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問題

第一種 電気工事士試験 平成27年度(2015年) 一般問題 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

図のような単相2線式配電線路において、配電線路の長さは100m、負荷は電流50A、力率0.8( 遅れ )である。線路の電圧降下( Vs-Vr )[V]を4V以内にするための電線の最小太さ( 断面積 )[mm2]は。
ただし、電線の抵抗は表のとおりとし、線路のリアクタンスは無視するものとする。
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この過去問の解説 (3件)

01

 始めに、単相2線式の電圧降下( Vs-Vγ )を求める公式は、
『I×2(Rcosθ+Xsinθ)』
(I:電流 R:抵抗 cosθ:力率 X:リアクタンス  sinθ:無効率)
となります。

※よく間違える原因として、1条分の電圧降下の公式を使った後、2倍するのを忘れているケースが多いので、単相2線式と三相3線式の電圧降下の公式をそれぞれ覚えたほうがいいです。

しかし、問題文に「線路のリアクタンスは無視するものとする。」と書かれています。なので、先ほどの公式のXは0[Ω]となり、sinθについてもリアクタンスが存在しないため、無視することが出来ます。

 よって、この問題で電圧降下( Vs-Vγ )を求める式は、
『I×2×Rcosθ』
となります。

 次に抵抗値を考えていきます。この時、表に書かれている抵抗値をそのまま使ってはダメです。何故なら、問題の配電線路の長さが100[m]なのに対し、表の抵抗値は1[km]の場合の値を表しているからです。

今回は、『1km=1000m』なので、問題の抵抗値を使用するときは、
『元の抵抗÷10』
を行ってから計算します。

 以上から『I×2×Rcosθ』に各抵抗値を代入し計算すると、
14[mm²]:『50×2×0.13×0.8=10.4[V]』
22[mm²]:『50×2×0.082×0.8=6.56[V]』
38[mm²]:『50×2×0.049×0.8=3.92[V]』
60[mm²]:『50×2×0.030×0.8=2.4[V]』
このような結果になります。

 問題では、電圧降下が4[V]以下の場合を聞いているので、38[mm²]と60[mm²]の2つが考えられます。このうち、電線の太さが小さいのは38[mm²]となるので、答えは38[mm²]となります。

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02

まず、単相2線式の電圧降下を求める公式は、
I×2(Rcosθ+Xsinθ)となります。

問題文には「線路のリアクタンスは無視するものとする。」と書かれています。ですので、先ほどの公式のXは0[Ω]となり、sinθについてもリアクタンスが存在しないため、無視することが出来ます。

 よって、この問題で電圧降下を求める式は、
I×2×Rcosθとなります。

 次に抵抗値を考えていきます。この時、表に書かれている抵抗値をそのまま使ってはダメです。何故なら、問題の配電線路の長さが100[m]なのに対し、表の抵抗値は1[km]の場合の値を表しているからです。

今回は、『1km=1000m』なので、問題の抵抗値を使用するときは、
『元の抵抗÷10』
を行ってから計算します。


 このことからI×2×Rcosθに各抵抗値を代入し計算すると、

14[mm²]では
50×2×0.13×0.8=10.4[V]

22[mm²]では
50×2×0.082×0.8=6.56[V]

38[mm²]では
50×2×0.049×0.8=3.92[V]

60[mm²]では
50×2×0.030×0.8=2.4[V]

 この問題では、電圧降下が4[V]以下の場合を聞いているので、38[mm²]と60[mm²]の2つが考えられます。
このうち、電線の太さが小さいのは38[mm²]となるので、答えは38[mm²]となります。

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03

答えは38[mm2]です。

 

単線2線式の電圧降下はν=2I(rcosθ+xsinθ)[V]表されます。

問いでは線路のリアクタンスは無視できると記述されているので、xsinθはゼロとして考えます。

4[V]以内にするということで、上記式から

2Ircosθ=4 (cosθ=力率0.8などを代入して、)

2×50[A]×r×0.8=4

r=0.05[Ω]

 

問いの図では100[m]となっています。表では[Ω/km]ですので単位を揃えると、

100[m]→0.1[km] つまり10倍すると1[km]となります。

0.05[Ω]→10倍で0.5[Ω]

 

表で上記に近しい値は0.49[Ω/km]で38[mm2]です。

選択肢で38[mm2]がありますので、答えは38[mm2]となります。

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