第一種電気工事士の過去問
令和2年度(2020年)
一般問題 問18

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問題

第一種 電気工事士試験 令和2年度(2020年) 一般問題 問18 (訂正依頼・報告はこちら)

送電・配電及び変電設備に使用するがいしの塩害対策に関する記述として、誤っているものは。
  • 沿面距離の大きいがいしを使用する。
  • がいしにアークホーンを取り付ける。
  • 定期的にがいしの洗浄を行う。
  • シリコンコンパウンドなどのはっ水性絶縁物質をがいし表面に塗布する。

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この過去問の解説 (3件)

01

答えは(2)番です

まず、前提としてがいしの役割をご説明します。

がいしは主に鉄塔などで普段見かける事があると思いますが、

その主な役割は電線を支える事は勿論、

電線に流れている電流が逃げてしまう事を防ぐ役割もしています。

ですから塩害などによりがいしの絶縁性能が低下してしまうと、

この役割を果たす事が出来なくなってしまうので塩害対策が必要と言う事になります。

ちなみに電線の電圧により設けるがいしの数が決まっていて、

がいしを見ると電線の電圧がわかるので気になる方は調べてみて下さい。

それでは各選択肢を解説していきます。

1 .沿面距離の大きいがいしを使用する。

これは正しいです。

沿面距離と言うと何のことか分からないかもしれませんが、

簡単に言い換えるとがいしの表面積を大きくしているという事です。

塩害によりがいし表面の抵抗が下がり、

結果としてがいし表面をたどって電流が逃げてしまう可能性があるわけですが、

がいしの沿面距離を大きくすることで

少しでも電流が逃げにくいようにしているという事です。

具体的にどういう対策をしているかというとがいしは裏に深いひだを設けて、

これにより沿面距離を大きくしています。

2 .がいしにアークホーンを取り付ける。

これは誤りです。

がいしというのは屋外配線に主に用いられますから、

勿論雷撃等を受ける事があり、

それらが原因の異常電圧でフラッシオーバしてアーク熱が起る、

つまり異常な電圧がかかる事によって火花放電や熱が発生する訳ですが。

これらの異常電圧によるがいしや電線の損傷を防ぐため

アークホーンが変わりにその電圧を受けてくれる役割を果たし

これは直接塩害対策とは関係ありません。

3 .定期的にがいしの洗浄を行う。

これは正しいです。

がいしを洗浄すれば表面の汚れなどがとれ、

これは塩害対策になっていると言えます。

4 .シリコンコンパウンドなどのはっ水性絶縁物質をがいし表面に塗布する

これは正しいです。

車などをよくお手入れされる方は想像しやすいかと思いますが

コーティング剤を塗布すると水捌けがよくなり汚れ対策になります。

それと同じ役割をがいしの場合はシリコンコンパウンドなどで行います。

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02

答えは(2)です。

雷などの異常電圧をがいしが受けると、がいし表面で火花放電が起き、

その熱でがいしが破壊されてしまうことがあるので、破壊を防ぐためにアークホーンを取り付けます。塩害では使用しません。

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03

答えは(2)「がいしにアークホーンを取り付ける。」です。

アークホーンは雷害防止で放電のため取り付けるものです。

【アークホーン】

がいしの表面でフラッシュオーバーを起こすと、アークの熱でがいしを破壊してしまいます。

これを防止するために、がいし装置の両端にアークホーンを設けることで、

異常電圧が侵入した場合にアークホーンで放電して保護します。

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