第一種電気工事士の過去問
令和4年度(2022年) 午後
一般問題 問6
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問題
第一種 電気工事士試験 令和4年度(2022年) 午後 一般問題 問6 (訂正依頼・報告はこちら)
図のような単相2線式配電線路において、配電線路の長さは100m、負荷は電流50A、力率0.8(遅れ)である。線路の電圧降下(Vs−Vr)[V]を4V以内にするための電線の最小太さ(断面積)[mm2]は。ただし、電線の抵抗は表のとおりとし、線路のリアクタンスは無視するものとする。
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この過去問の解説 (2件)
01
線路の電圧降下は以下の式で求まります。
(Vs-Vr)=2Ir×cosθ
IrはIRなので単純に線路の抵抗値と電流から電圧を求めています。2については線路は往復なので2倍という意味です。それに力率を掛けます。
さて、問題はこの値を4[V]以下に抑えたいということなので以下の不等式が成り立ちます。
2Ir×cosθ=2×50×r×0.8≦4
r≦0.05[Ω]
表では1kmあたりの抵抗が示されていますが、実際の線路は100mです。従って、1kmに換算するため10倍するとr≦0.5[Ω]となります。
これを満たす電線太さは38mと60ですが、最小太さを聞かれているので正解は38[mm2]となります。
抵抗が0.5Ωを超えるので誤りとなります。
抵抗が0.5Ωを超えるので誤りとなります。
こちらが正解となります。
抵抗は0.5Ωを下回りますが、最小太さではない(より細い電線がある)ので誤りとなります。
往復なので2倍する、というところだけ気を付ければ普通の計算なのでそこまで難しくはないと思います。
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02
この問題は線路の電圧降下の式を求めれば答えが出ます。
まず公式ですがVs-Vr=2I(Rcosθ+Xsinθ)になります。
これは電源側の電圧ー負荷側の電圧の差=電流×抵抗×往復分(2ということ)の意味です。
難しく感じるかもしれませんがオームの法則のV=IRと考え方は同じです。
線路のリアクタンスは無視するものとすると題意にあるのでこの公式のXはX=0となります。
整理するとVs-Vr=2IRcosθとなります。
これに値を代入すると、R=0.05Ω(100m当たり)となります。
1kmにすると、10倍のためR=0.5Ωとなり、それ以下の抵抗を持つ電線を選定すると4V以内になります。
計算ミスをしたとしてもこの答えは出ません。
公式の誤りでVs-Vr=IRcosθで2の部分を抜いて計算した場合1Ωとなるためこれを選定しますが誤りです。
正解になります。
公式の誤りでVs-Vr=2IRでcosθの部分を抜いて計算した場合0.4Ωとなるためこれを選定しますが誤りです。
R=ρ(抵抗率)×L(距離)/S(断面積)という公式があります。これは長さが長くなるほど抵抗値が上がることを意味しますので100mから1kmに長くなったため抵抗値が上がったことがこの公式からわかります。
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