第一種電気工事士 過去問
令和6年度(2024年)下期
問6 (一般問題 問6)

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問題

第一種電気工事士試験 令和6年度(2024年)下期 問6(一般問題 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

図は単相2線式の配電線路の単線結線図である。電線1線当たりの抵抗は、A−B間で0.1Ω、B−C間で0.2Ωである。A点の線間電圧が210Vで、B点、C点にそれぞれ負荷電流10Aの抵抗負荷があるとき、C点の線間電圧[V]は。
ただし、線路リアクタンスは無視する。
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この過去問の解説 (2件)

01

この問題は単相2線式の配電線路における C点の線間電圧 [V] を求めるものです。
配電線路の電圧降下を計算し、A点の線間電圧から順に減少する電圧を求めていきます。
線路リアクタンスは無視して、抵抗による電圧降下のみを考慮します。

計算過程

全体の電流を求める
点BとCでそれぞれ10 Aの電流が流れるため、A–B間の電流は以下のように求めます。
I_total = I_B + I_C = 10 + 10 = 20 A

A–B間の電圧降下を計算する
抵抗 R_AB = 0.1 Ω は往復線路のため2倍にします。
R_AB_total = 0.1 × 2 = 0.2 Ω
電圧降下は次のように求めます。
V_AB = I_total × R_AB_total = 20 × 0.2 = 4 V

B–C間の電圧降下を計算する
抵抗 R_BC = 0.2 Ω も往復線路のため2倍にします。
R_BC_total = 0.2 × 2 = 0.4 Ω
B–C間の電流 I_BC = 10 A から電圧降下を求めます。
V_BC = I_BC × R_BC_total = 10 × 0.4 = 4 V

C点の電圧を求める
電源電圧 V_source = 210 V から各電圧降下を引いてC点の電圧を求めます。
V_C = V_source - V_AB - V_BC
V_C = 210 - 4 - 4 = 202 V

選択肢1. 200

計算よりさらに電圧降下が大きくなる場合の値です。この選択肢は不正解です。

選択肢2. 202

計算結果に一致します。この選択肢は正解です。

 

選択肢3. 204

B点とC点の距離を誤解し、電圧降下を過小評価した場合の値です。この選択肢は不正解です。

選択肢4. 208

A点からの電圧降下を誤解した場合の値です。この選択肢は不正解です。

まとめ

配電線路の電圧降下を求める問題では、線路ごとの抵抗と電流を正確に把握し、段階的に計算することが重要です。特に、各区間の電圧降下を順番に計算していく手順を守ることで、正しい解答にたどり着けます。配電線路の問題では、この基本手順を習得しておくことがポイントです。

 

 

 

 

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02

この問題を解くためのプロセスを以下の如く示します。

1. 電圧降下の計算

この問題では、単相2線式配電線路における電圧降下を考慮し、C点の線間電圧を求めます。

電線の抵抗:

A−B間の電線1線あたりの抵抗: RAB=0.1Ω 

B−C間の電線1線あたりの抵抗: RBC=0.2Ω

負荷電流:

B点の負荷: 10A

C点の負荷: 10A

よって、B点の直前の電流は B = 10A + 10A = 20A

C点の直前の電流はC = 10A

2. 各区間の電圧降下

(1) A-B間の電圧降下
B点の電流は 20A なので、A-B間の電圧降下は:

VAB=IB×2×RAB=20A×2×0.1Ωとなるので= 20A X 2 X 0.1Ω = 4V

(2) B-C間の電圧降下
C点の電流は 10A なので、B-C間の電圧降下は:

VBC=IC×2×RBC=10A×2×0.2Ω=4Vとなるので= 10A X 2 X 0.2Ω = 4V

3. C点の電圧計算

A点の線間電圧が 210V なので、C点の線間電圧は以下のようになります。

VC=210V−4V−4V=202Vとなります。

4. 答え

C点の線間電圧は

202Vとなります。

このように、電圧降下を考慮することで、負荷のある各点の電圧を求めることができます。

選択肢1. 200

計算値よりもさらに大きい電圧降下値になっているので不正解です。

選択肢2. 202

冒頭に示した計算値と同じなので正解です。

選択肢3. 204

正解である202Vよりも少ない電圧降下値なので、おそらくB-C間の計算が間違っていたせいかと思われます。

選択肢4. 208

電圧降下の計算で片側部分の抵抗だけで行った可能性があります。なので、不正解です。

まとめ

このような単相2線式での電圧降下を計算する場合は、2倍することを忘れない
また、A-B間とB-C間の電流を正しく考慮すること。
それから最後に 各区間の電圧降下を求め、合計してA点の電圧から引く
この順番で行うことが大事です。

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