第一種電気工事士 過去問
令和6年度(2024年)下期
問37 (一般問題 問37)

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問題

第一種電気工事士試験 令和6年度(2024年)下期 問37(一般問題 問37) (訂正依頼・報告はこちら)

受電電圧6600Vの受電設備が完成した時の自主検査で、一般に行わないものは。
  • 高圧電路の絶縁耐力試験
  • 高圧機器の接地抵抗測定
  • 変圧器の温度上昇試験
  • 地絡継電器の動作試験

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題では、受電電圧6600Vの受電設備が完了した際に一般的に行わない自主管理検査を選ぶことが求められています。受電設備の検査には、適切な検査項目を実施することで設備の安全性と信頼性が確保されますが、通常行わないものを選ぶことがポイントです。

選択肢1. 高圧電路の絶縁耐力試験

高圧配線の絶縁耐力試験は、受電設備が完了した際に一般的に実施される検査項目です。これは設備の絶縁状態を確認するために重要な試験です。
この選択肢は不正解です。

選択肢2. 高圧機器の接地抵抗測定

高圧機器の接地抵抗測定は、受電設備の安全性を確認するために必要な検査であり、一般的に行われます
この選択肢は不正解です。

選択肢3. 変圧器の温度上昇試験

受電器の温度上昇試験は通常行わない検査であり、一般的な自主管理検査には含まれません。温度上昇試験は通常、設備の長期運用中に必要に応じて行うものです。
この選択肢は正解(行わないもの)です。

選択肢4. 地絡継電器の動作試験

地絡接地配線の動作試験は、受電設備の正常動作を確認するために行われます
この選択肢は不正解です。

まとめ

この問題では、一般的に行わない自主管理検査を選ぶことが求められました。受電器の温度上昇試験は通常行わない検査であるため、正解となります。その他の選択肢は、受電設備の完了時に必要な検査項目として実施されるものであり、不正解です。

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02

この問題は、受電設備が完成したときの自主検査(自主点検)で、一般に行わない項目を答えるものです。

これに解答するには、自主検査についての正しい知識が求められます。

選択肢1. 高圧電路の絶縁耐力試験

この選択肢は、正解です。

絶縁耐力試験は、機器や電路の絶縁性能を確認するために重要な試験です。高圧部分が十分に耐圧できるかを確認する必要があるため、自主検査でも行います。

選択肢2. 高圧機器の接地抵抗測定

この選択肢は、正解です。

接地抵抗の測定も、安全性確保のために非常に重要です。漏電や地絡が発生した場合に電流を地面に逃がすため、接地の状態を確認する為に行います。

選択肢3. 変圧器の温度上昇試験

この選択肢は、不正解です。

変圧器の温度上昇試験は、工場出荷時(メーカー側)に行う試験で、現場での自主検査では通常実施しません。設備完成時の現場試験には過剰で、時間やコストがかかるため一般には省略されます。

従ってこの選択肢が一般に行われないものです。

選択肢4. 地絡継電器の動作試験

この選択肢は正解です。

保護装置の動作確認は必須です。特に地絡継電器は、異常時に確実に動作して遮断器を開く必要があるため、完成時に必ずチェックします。

まとめ

この問題を解くにあたり必要な注意事項を以下のようにまとめました。

各種様々な試験があるので、試験内容を覚える際は、現場で可能かどうか・必要かどうか・安全に関わるかどうか等を意識して覚えやすくなるようにします。

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03

高圧受電設備の完成時の自主検査項目を選択する問題です。


電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)は、第48条で、

 

事業用電気工作物の設置又は変更の工事であつて、主務省令で定めるものをしようとする者は、その工事の計画を主務大臣に届け出なければならない

 

とし、届出をした工事について、第51条で、

 

主務省令で定めるところにより、その使用の開始前に、当該事業用電気工作物について自主検査を行い、その結果を記録し、これを保存しなければならない

 

としています。


自主検査の具体的な方法は、「電気事業法施行規則第73条の4に定める使用前自主検査の方法の解釈(経済産業省、2013年、以下、経産省解釈という)」に示されています。この文書の第8節では、需要設備について、9つの検査項目を定め、それぞれの検査方法と判定基準を具体的に記述しています。


電気設備の技術基準の解釈(20241004保局第1号、以下、電技解釈という)にも関連の規定があります。

選択肢1. 高圧電路の絶縁耐力試験

この項目は経産省解釈に規定されています。電力回路や機器に電技解釈第14条から第16条に定められている試験電圧を印加し、絶縁に異常がないことを確認します。

選択肢2. 高圧機器の接地抵抗測定

この項目は経産省解釈に規定されています。直読式接地抵抗計又は電圧降下法により接地抵抗を測定し、電技解釈第17条又は第24条に規定された値以下であることを確認します。

選択肢3. 変圧器の温度上昇試験

この項目は経産省解釈に規定されていません。変圧器の温度上昇試験は、変圧器単体の試験として変圧器の出荷段階で行われるべきものと思われます。

選択肢4. 地絡継電器の動作試験

この項目は経産省解釈に「保護装置試験」として規定されています。継電器を手動等で接点を閉じるか又は実際に動作させることにより、関連する遮断器、故障表示器、警報装置、遮断器の開閉表示等が正常に動作することを確認します。

まとめ

経産省解釈は、需要設備の試験として、1)外観検査、2)接地抵抗測定、3)絶縁抵抗測定、4)絶縁耐力試験、5)保護装置試験、6)遮断器関係試験、7)負荷試験、8)騒音測定、9)振動測定の9項目を挙げています。


経産省解釈は、以下のリンクからダウンロードできます。

https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/law/files/5-23shiyoumae.pdf
 

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