2級土木施工管理技術の過去問
平成29年度(前期)
土木 問14
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 平成29年度(前期) 土木 問14 (訂正依頼・報告はこちら)
コンクリートの劣化機構について説明した次の記述のうち、適当でないものはどれか。
- 化学的侵食は、硫酸や硫酸塩などによりコンクリートが溶解する現象である。
- 塩害は、コンクリート中に浸入した塩化物イオンが鉄筋の腐食を引き起こす現象である。
- 中性化は、コンクリートの酸性が空気中の炭酸ガスの浸入などにより失われていく現象である。
- 疲労は、荷重が繰返し作用することで、コンクリート中に微細なひび割れが発生し、やがて大きな損傷となっていく現象である。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は「中性化は、コンクリートの酸性が空気中の炭酸ガスの浸入などにより失われていく現象である。」です。
適当です。
コンクリートの化学的浸食は、外部環境による酸やアルカリ、塩類、油類、腐食性のガスなどによりコンクリートが化学反応を起こし、セメントの硬化の元である水和生成物が可溶性物質に変化して硬化体組織が多孔質化し劣化する現象です。
内部が多孔質化するとコンクリートの硬化性が失われ、変色や剥離が発生します。
適当です。
コンクリートの塩害は、コンクリート内部に塩化物イオンが浸透し、鉄筋が腐食し膨張する現象です。
内部の鉄筋が膨張で変形する事により、鉄筋軸方向のひび割れ、錆汁、コンクリートや鉄筋の断面欠損が発生するので、施工の際には水セメント比を小さくして長期養生で表面の乾燥を防ぎ対策します。
適当ではありません。
コンクリートの中性化は、空気中の炭酸ガス(二酸化炭素)がコンクリート内部に侵入し、炭酸化反応を引き起こして通常アルカリ性であるコンクリート細孔溶液のPHが下がる現象です。
内部が酸性化すると鋼材が腐食し、鉄筋軸方向のひび割れや剥離が発生します。
コンクリートの内部は酸性ではなくアルカリ性なので、この設問は間違いです。
適当です。
コンクリートの疲労は主にコンクリート舗装の道路橋床版などで発生するもので、長期間の車両通行により繰り返し低レベルの荷重を受けることにより、徐々に破壊が進行する現象です。
梁補強鋼材の疲労破断やコンクリートの圧縮疲労破壊など、荷重によって内部の構成部材である補強鋼材にも影響が及び、やがて疲労破断にもつながります。
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02
正解は「中性化は、コンクリートの酸性が空気中の炭酸ガスの浸入などにより失われていく現象である。」です。
×
化学浸食の原因は、酸・アルカリ・塩類・油類・腐食性ガスの5つがあります。
×
塩害は塩化物イオンがコンクリート内部の鉄筋まで到達し、鉄筋腐食が起こる現象です。鉄筋は腐食すると膨張して内部よりコンクリートを破壊します。
〇
中性化とは、塩化物イオンがコンクリート内に侵入することで、pHがアルカリ性から中性へ変化する現象です。
×
コンクリートの疲労とは、構造物の静的強度より低い荷重を繰り返し受けることで破壊に至る現象です。
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03
問題の解説
化学的浸食は硫化水素などの物質により劣化する現象です。
コンクリート内に塩化物イオンが浸透し鉄筋腐食が生じる現象です。
二酸化炭素がコンクリート中に浸透し鉄筋腐食が生じる現象です。
繰り返し荷重の作用により劣化する現象です。
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