2級土木施工管理技術の過去問
令和5年度(前期)
土木2 問2
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 令和5年度(前期) 土木2 問2 (訂正依頼・報告はこちら)
鋼材の溶接接合に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
- 開先溶接の始端と終端は、溶接欠陥が生じやすいので、スカラップという部材を設ける。
- 溶接の施工にあたっては、溶接線近傍を湿潤状態にする。
- すみ肉溶接においては、原則として裏はつりを行う。
- エンドタブは、溶接終了後、ガス切断法により除去してその跡をグラインダ仕上げする。
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題は鋼材の溶接接合に関する知識を問われており、用語を知らないと正解がわかりません。聞きなれない用語もあると思いますが、どのような意味か覚えておくとよいでしょう。
スカラップとは溶接部が交差しないように設ける切り欠きのことです。説明はエンドタブについてなので、この設問は不適当です。
溶接部に水分が残っていると、溶接内部ガスが発生し、空洞(ブロホール)が生じるため、乾燥状態にする必要があります。よって設問は不適当です。
原則として裏はつりを行うのはすみ肉溶接ではなく、開先溶接です。よって設問は不適当です。
設問の通りです。溶接終了後、ガス切断法により除去、グラインダ仕上げの手順で行います。よって設問は適当です。
現場でも溶接作業はよく目にする機会があると思いますが、溶接の種類や用語の種類が多く、頭に入れておかないと解けない問題です。
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02
鋼材の溶接接合は出題の頻度は多くないですが、コンクリート構造物の建造には不可欠な作業です。
今回のほかにも仮付け溶接、鋼材の組立、ステンレスの溶接加工、異材溶接施工、また溶接の順序も出題の可能性が高いので、一通り目を通しておくと安心です。
適当ではありません。
開先溶接はグルーブ溶接とも呼ばれ、鋼材などの部材を突き合わせた間の溝に溶接用の金属を流し込んで接合する溶接方法です。始端はアークが安定せず、終端はクレーターが発生しやすくなるため、エンドタブの取り付けが必要です。
スカラップとは、一度溶接した部位にさらに溶接個所が重なる場合、既に溶接された部分を避けるように鋼材に切り欠きを施すものです。
よってこの設問は適当ではないため、不正解となります。
適当ではありません。
溶接線近傍に水分が付着している場合は、乾燥させなければなりません。
溶接防の被覆は酸化物粉や金属粉からなっているため多孔質で、その孔内部に水分が付着すると溶接時に高温にさらされ水素と酸素に分解されて、結果溶接時の割れやブローホールなどの欠陥の原因となり、溶接の劣化を招きます。
その他にも黒皮、さび、塗料、油などの有害物も適切な除去が必要となります。
よってこの設問は適当ではないため、不正解となります。
適当ではありません。
すみ肉溶接は鋼材を重ねて繋いだり、またT型に直交する2つの接合面(すみ肉)を溶接するものです。
裏はつりを取るのは開先溶接で、開先底部の欠陥部や第一層目の溶接部を裏からはつり取ります。
よってこの設問は適当ではないため、不正解となります。
適当です。
エンドタブは開先溶接の始端と終端に発生する溶接欠陥をエンドタブの開先内に残存させ、溶接が終了した後にエンドタブごとガス切断法により切り落として鋼材本体の溶接品質を確保する目的で採用されます。
母材がステンレス鋼の場合は同じステンレス製のエンドタブを使用し、エンドタブの除去後はその跡をグラインダ仕上げするもととします。
よってこの設問は適当であり、正解となります。
溶接は塗装と同じで鋼材の異物は除去が基本となります。
また溶接の種類によって処置が違うので、それぞれの溶接のイメージを頭に思い浮かべて設問の矛盾を発見できるようにすると正解率が高くなります。
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