二級建築士の過去問
平成27年(2015年)
学科1(建築計画) 問15

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問題

二級建築士試験 平成27年(2015年) 学科1(建築計画) 問15 (訂正依頼・報告はこちら)

建築物の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • コンサートホールにおいて、演奏者と聴衆との一体感を得ることを意図して、客席が演奏者を取り囲むアリーナ型とした。
  • 美術館において、日本画の展示空間の室内全般照度を、入館者の歩行やメモ書きに支障のないように400lx程度とし、色温度の高い光源を使用した。
  • 郷土資料館において、収蔵品の燻蒸室は、荷解室と収蔵庫に近接して配置した。
  • 劇場において、プロセニアムステージの主舞台からフライロフト上部までの高さを、プロセニアム開口部の高さの3倍とした。
  • 病院の入院病棟において、看護動線の短縮と患者の観察の容易さに考慮して、ツインコリドー型とした。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

1、アリーナ型で周囲を囲むように計画すると、
聴衆者はお互いに顔が見られ、一体感を得られる空間となります。
演者からは360度視線が開かれるので一体感の高まる空間となります。

2、洋画は 300 〜 750 lx、日本画は 150 〜 300 lx 程度です。
展示空間の全般照明で、メモ書きなどにおいては 50 〜 100 lx 程度で十分です。

3、燻蒸室は収蔵品のカビや害虫をガスで駆除する室です。
そのため動線上の観点から、荷解き室から収蔵室に至る間に設けると良いです。

4、ステージの上には吊り物を収納するため、上部に空間が必要です。
その高さはプロセニアム開口部の高さの 2.5 倍以上必要です。
また、舞台には奈落という空間があり、そこは 3 m 以上とされています。

5、ツインコリドー型にすることで、吹き抜け部分から上下階の見通しがよくなります。
同一階においても空間に広がりが出て、患者の観察が容易になります。
また、片廊下を並列させ、そこを渡り廊下で繋いでるため、スタッフステーションから病室までの動線短縮になります。

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02

正解は設問2です。

設問1 設問の通りです。

設問2 日本画は 150 lx 〜 300 lx、洋画は 450 lx 〜 600 lx の明るさが最適と言われています。400 lx だと明るすぎます。

設問3 荷解室 → 燻蒸室 → 収蔵室 の動線を覚えておきましょう。

設問4 プロセ二アム開口部の高さの2.5倍必要です。

設問5 設問の通りです。

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03

美術館や博物館の展示スペースの照明は、展示内容や目的に合わせた手法とします。日本画の展示は、照度200lx(JIS基準)程度、色温度は5300K未満(暖~中)(学会基準)が望ましいとされています。
照度・色温度ともに推奨値より高く、設問2は不適当です。

設問3の「燻蒸室」とは、収蔵品の殺菌・害虫駆除を行うスペースであり、荷解室や収蔵庫に近接して配置することは理想的だと言えます。

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