二級建築士の過去問
平成27年(2015年)
学科3(建築構造) 問16
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問題
二級建築士試験 平成27年(2015年) 学科3(建築構造) 問16 (訂正依頼・報告はこちら)
鉄骨構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 座屈を拘束するための補剛材には、剛性と強度が必要である。
- 横座屈のおそれがある曲げ材の許容曲げ応力度は、曲げ材の細長比が大きいものほど小さい。
- H形鋼は、板要素の幅厚比が小さいものほど、局部座屈が生じやすい。
- 柱の設計においては、一般に、軸方向力と曲げモーメントによる組合せ応力を考慮する必要がある。
- 中柱の埋込み柱脚において、埋込み深さが浅い場合、パンチングシヤー破壊が生じやすい。
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この過去問の解説 (3件)
01
1、座屈を拘束するための補剛材は、たわみがある場合においても耐力が維持できるように剛性と強度が必要です。
したがって正しい記述となります。
2、細長比が大きいほど、材が細長いものであることを示しています。
曲げ材の細長比が大きいほど(細長いので)許容できる耐力は小さくなります。
したがって正しい記述となります。
3、幅厚比が大きいほど、厚さに比べて幅が大きいということになります。
要するに、大きいほど薄く長い材であるということになります。
そのため幅厚比が大きいほど弱い材となるため、局部座屈が生じやすくなります。
今回は幅厚比が小さいほど、局部座屈が生じやすくなるとなっているため、誤りの記述となります。
4、柱には上部からの軸方向力と左右からの曲げモーメントがかかります。
そのためその組合せ応力を考慮して耐力を算出する必要があります。
したがって正しい記述となります。
5、中柱の埋込み柱脚において埋込み深さが浅い場合、耐力が小さくなりパンチングシヤー破壊が生じやすくなります。
したがって正しい記述となります。
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02
1、座屈を拘束するための補剛材には、十分な剛性と強度が必要です。
したがって正しい記述となります。
2、横座屈のおそれがある曲げ材の許容曲げ応力度は、曲げ材の細長比が大きいものほど小さくなります。
したがって正しい記述となります。
3、H形鋼は、板要素の幅厚比が小さいものほど、局部座屈荷重が大きくなります。つまり、局部座屈が生じにくく、変形性能が高くなります。
したがって誤った記述となります。
4、柱の設計においては、一般に、軸方向力と曲げモーメントによる組合せ応力を考慮する必要があります。
したがって正しい記述となります。
5、パンチングシヤーは柱荷重によって基礎スラブを打ち抜く力のことで、中柱の埋込み柱脚において埋込み深さが浅い場合、耐力が小さくなりパンチングシヤー破壊が生じやすくなります。
したがって正しい記述となります。
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03
幅厚比が小さいものほど、局部座屈が生じにくいです。
比が小さくなるほど強固になります。よって、誤りです。
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