二級建築士の過去問
平成29年(2017年)
学科1(建築計画) 問6

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問題

二級建築士試験 平成29年(2017年) 学科1(建築計画) 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

図に示す湿り空気線図中のA点の湿り空気(乾球温度12°C、相対湿度60%)及びB点の湿り空気(乾球温度22°C、相対湿度60%)に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
問題文の画像
  • A点の空気を22°Cまで加熱すると、相対湿度は約32%まで低下する。
  • A点の空気中に洗濯物を干すよりも、B点の空気中に干すほうが、早く乾燥する。
  • 表面温度が10°Cの窓面に、A点の空気が触れても窓表面で結露しないが、B点の空気が触れると窓表面で結露する。
  • A点の空気に含まれる水蒸気量は、同じ量のB点の空気に含まれる水蒸気量とほぼ等しい。
  • A点の空気とB点の空気を同じ量ずつ混合すると、混合した空気の相対湿度は約63%となる。

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この過去問の解説 (2件)

01

1.記述は正しいです。
A点から乾球温度22℃のところまで右に水平移動させる(A点の空気を22℃まで加熱する)と、曲線の目盛で示される相対湿度は32%になります。

2.記述は正しいです。
A点の空気とB点の空気の相対湿度は同じ値ですが、含むことのできる水蒸気量(絶対湿度)が違います。
B点の空気の方が、飽和水蒸気圧に達するまでに多くの水蒸気量を含むことができるため、洗濯物も早く乾燥するということになります。

3.記述は正しいです。
A点の空気の露点温度(A点を左に水平移動させ、相対湿度が100%のところ)は約4℃です。つまり露点温度よりも高い10℃の窓表面に触れても結露しません。
一方、B点の空気の露点温度(B点を左に水平移動させ、相対湿度が100%のところ)は、約14℃です。そのため、露点温度よりも低い10℃の窓表面に触れると結露します。

4.記述は誤りです。
A点の空気に含まれる水蒸気量(絶対湿度)は約5.5g/kg(DA)です。同じ量のB点の空気に含まれる水蒸気量(絶対湿度)は約10g/kg(DA)です。したがって、含まれる水蒸気量は異なります。
水蒸気量は各点を右に水平移動させたときの絶対湿度の値です。

5.記述は正しいです。
A点の空気とB点の空気を同じ量ずつ混合すると、乾球温度は17℃(12℃と22℃の平均値)、絶対湿度は7.75g/kg(DA)(約5.5g/kg(DA)と約10g/kg(DA)の平均値)になります。
乾球温度、絶対湿度をグラフに示すと、相対湿度約63%の空気となることがわかります。

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02

正解は4です。

1-設問の通りです。
  グラフ下の乾球温度の目盛り22℃の位置までA点をスライド移動すると、相対湿度を表す曲線目盛りの約32%の位置にくることがわかります。
  よってこの選択肢は正しいです。

2-設問の通りです。
  A点とB点はどちらも相対湿度を表す曲線が同じ目盛り上にあることがわかります。
  相対湿度が同じであれば、乾球温度が高い方が乾燥は早くなります。

3-設問の通りです。
  結露は露点に達すると発生します。
  A点とB点をグラフ下の乾球温度が10℃の目盛りまでスライド移動します。
  A点は露点に達せず結露しませんが、B点は相対湿度100%を越え、結露が発生します。
  よってこの選択肢は正しいです。

4-水蒸気量は絶対湿度の目盛りで比較できます。
  A点は約5.7g/Kg(DA)、B点は10g/Kg(DA)なので、B点の水蒸気量の方が多くなっています。

5-設問の通りです。
  A点は乾球温度12℃、絶対湿度5.5g/Kg(DA)に対し、B点は乾球温度22℃、絶対湿度10g/Kg(DA)です。
  同じ量ずつ混合すると、各数値は中間の値となり、乾球温度17℃、絶対湿度約7.8g/Kg(DA)となります。
  グラフ下の乾球温度の目盛りとグラフ縦軸の絶対湿度の目盛りで、この数値を示す位置を追うと、相対湿度は60%の曲線の少し上、約63%となります。
  よってこの選択肢は正しいです。

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