二級建築士の過去問
平成29年(2017年)
学科3(建築構造) 問23

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問題

二級建築士試験 平成29年(2017年) 学科3(建築構造) 問23 (訂正依頼・報告はこちら)

建築物の構造材として用いられる鋼材に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 鋼材は、炭素含有量が多くなると、硬質になり、引張強さが大きくなる。
  • 鋼材の降伏点は、温度が300~400°C程度で最大となり、それ以上の温度になると急激に低下する。
  • 建築構造用耐火鋼(FR鋼)は、一般の鋼材よりも高温時の強度を向上させ、600°Cにおける降伏点が常温規格値の2/3以上あることを保証した鋼材である。
  • 鋼材は、通常、伸びと絞りを伴って破断(延性破壊)するが、低温状態や鋼材に切欠きがある場合に衝撃力がかかると脆性破壊しやすくなる。
  • 鋼を熱間圧延して製造するときに生じる黒い錆(黒皮)は、鋼の表面に被膜を形成するので防食効果がある。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

1 . 鋼材は、炭素含有量が多くなると、引張強さ、弾性限度、降伏点が上昇します。
正しい記述です。

2 . 鋼材の降伏点は、温度上昇とともに低下し、一般鋼材では約350℃で常温の2/3まで低下します。
誤った記述です。

3 .建築構造用耐火鋼(FR鋼)は、高温時の耐力に優れており、600°Cにおける降伏点が常温規格値の2/3以上あることを保証した鋼材です。
正しい記述です。

4 .鋼材は、伸びと絞りを伴って破断しますが、低温状態や鋼材に切欠きがある場合に衝撃力がかかると脆性破壊しやすくなります。
正しい記述です。

5 .鋼を熱間圧延して製造するときに生じる黒い錆は、鋼の表面に被膜を形成するので防食効果があります。
正しい記述です。

参考になった数8

02

正解は2です

1.鋼材は、炭素含有量が多くなると、硬質になり、引張強さは上昇しますので、正しい記述となります。

2. 鋼材の降伏点は、温度の上昇と共に低下しますので、誤った記述となります。

3.建築構造用耐火鋼(FR鋼)は、一般の鋼材よりも高温時の強度を向上させ、600°Cにおける降伏点が常温規格値の2/3以上あることを保証した鋼材であるので、正しい記述となります。

4. 鋼材は、低温状態や鋼材に切欠きがある場合に衝撃力がかかると脆性破壊しやすくなりますので、正しい記述となります。

5.鋼を熱間圧延して製造するときに生じる黒い錆(黒皮)は、鋼の表面に被膜を形成するので防食効果がありますので、正しい記述となります。ミルスケールとも言います。

参考になった数4

03

正解は2です。


1、鋼材は、炭素含有量が多くなると硬くなり、引張強さは大きくなります。
一方で、鋼材の伸びは小さくなります。
したがって正しい記述となります。

2、鋼材の降伏点は、温度が上がるにつれて低下します。
したがって誤りの記述となります。

3、建築構造用耐火鋼(FR鋼)は一般の鋼材よりも高温時の強度を向上させたものです。
また600°Cにおける降伏点が常温規格値の2/3以上あることを保証した鋼材です。
したがって正しい記述となります。

4、鋼材は、低温状態や鋼材に切欠きがある場合に衝撃力がかかると脆性破壊しやすくなります。
したがって正しい記述となります。

5、鋼を熱間圧延して製造するときに生じる黒い錆(黒皮)は、鋼の表面に被膜を形成するので防食効果があります。
したがって正しい記述となります。

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