二級建築士の過去問
平成30年(2018年)
学科1(建築計画) 問10
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問題
二級建築士試験 平成30年(2018年) 学科1(建築計画) 問10 (訂正依頼・報告はこちら)
屋外気候に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 大気中の二酸化炭素濃度の上昇は、地球規模の気温上昇を招くとともに、ヒートアイランド現象の主たる原因となる。
- 快晴日における海岸地方の風は、日中は海から陸へ、夜間は陸から海へ吹く傾向がある。
- 快晴日における屋外の絶対湿度は、一般に、1日の中ではあまり変化しないので、相対湿度は気温の高い日中に低く、気温の低い夜間に高くなる。
- 我が国においては、夏至の頃に地表面に入射する日射量が最大になるが、土壌等に熱を蓄える性質があるので、月平均気温が最高になるのは夏至の頃よりも遅くなる。
- 深さ10~100mの地中温度は、一般に、その地域の年平均気温よりわずかに高く、年間を通じて安定している。
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この過去問の解説 (3件)
01
二酸化炭素濃度の上昇は、ヒートアイランド現象の主たる原因にはなりません。
ヒートアイランド現象とは、都市部が郊外よりも気温が高くなる現象です。
主な原因は、地表面の人工化や人口排熱の増加などがあります。
2.設問通りです。
海岸地方の風は、日中は海から陸へ海風が吹き、夜間は陸から海へ陸風が吹きます。
3.設問通りです。
絶対湿度とは水蒸気量のことで、快晴日における屋外の場合、一日を通じてあまり変化はありません。
相対湿度の場合は気温の影響を受けます。相対湿度は気温の高い日中に低くなり、気温の低い夜間に高くなります。
4.設問通りです。
土壌には熱を蓄える性質があります。
熱容量の大きい土壌から徐々に放熱されるため、月平均気温が最高になるのは夏至の頃より遅くなります。
5.設問通りです。
深さ10~100mmの地中温度は、一年を通じてほぼ一定です。
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02
ヒートアイランド現象は、都市化が進行して周辺部よりも気温が高くなる現象であって、二酸化炭素濃度との因果関係はありません。
2. 記述は正しいです
海風は、日中陸上の空気が暖められ上昇したところに、暖まっていない海上の空気が陸上に移動する現象です。陸風は夜間冷たくなった陸上の空気が、比較的暖かな海上の空気に吸い寄せられる現象です。
3. 記述は正しいです
絶対湿度(空気1㎏に含まれる水分量)は気温変化では変わることはありません。相対湿度(単位容積当たりの水分の割合)は、気温が高い(空気が膨張)場合は低湿度、気温が低い(空気が収縮)場合は高湿度になります。
4. 記述は正しいです
土壌は物質として比較的「熱しづらく冷めづらい」ため、夏至辺りでの蓄熱分は8月ころまで保たれます。また、2月ころの極寒にさらされた土壌は5月ころまで蓄熱されず気温が上がりづらいのです。
5. 記述は正しいです
地中熱を利用した設備(地熱ヒートポンプ・地中熱換気など)は、安定した地中温度であることを活かしたシステムになります。
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03
1.誤りです。
ヒートアイランド現象の主な要因は、「土地利用の変化の影響」や「人口排熱の影響」が原因となります。
二酸化炭素濃度はヒートアイランド現象の要因には該当しません。
2.設問通りです。
快晴日における海岸地方の風は、陸よりも海の方が熱容量が大きいため、日中は海から陸へ、夜間は陸から海へ風が吹く傾向があります。
3.設問通りです。
絶対湿度とは水蒸気量のことであり、ほぼ一定となります。
4.設問通りです。
土壌等に熱を蓄えるには時間がかかるため、月平均気温が最高になるのは夏至よりも遅くなります。
5.設問通りです。
深さ10~100mmの地中温度は、地上の温度に左右されることが少ないため、夏は地上よりも温度が低く、冬は地上よりも温度が高くなります。
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