二級建築士の過去問
平成30年(2018年)
学科1(建築計画) 問22

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問題

二級建築士試験 平成30年(2018年) 学科1(建築計画) 問22 (訂正依頼・報告はこちら)

排水設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • Sトラップは、掃除流しなどに用いると、ため洗い後に自己サイホン作用による破封を起こすおそれがある。
  • 雨水立て管は、排水立て管、通気立て管のいずれとも兼用してはならない。
  • 通気管は、排水管内の圧力変動を緩和するために設ける。
  • 雨水排水ますには、雨水中に混在する泥などが円滑に自然流下できるように、流れの方向にインバートを設ける。
  • 間接排水の目的は、一般排水系統からの逆流や臭気等の侵入を防止することである。

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この過去問の解説 (3件)

01

1. 記述は正しいです
 トラップ破封の原因は封水の蒸発によるのもや、勢いよく排水することで封水分も排水してしまうこと(自己サイフォン)があるので、排水計画に留意しておきましょう。

2. 記述は正しいです
 雨水配管と他の配管を接続した場合、大雨などでオーバーフローや逆流した際、ほかの配管に流れ込み大きな被害を被ることになります。決して計画しないようにしましょう。

3. 記述は正しいです
 排水中に真空状態になり、他の配管から注射器のように吸出したり押し出したりしないように通気しなければなりません。

4. 記述は不適当です
 インバートますは各排水か所からの合流部分に用いてスムーズに流れるように機能しています。
 設問の泥などに妨げられないようにするのは、溜めます(会所ます)になります。

5. 記述は正しいです
 冷蔵庫・食洗器や滅菌器などの排水管は、衛生上逆流させてはいけませんので間接排水とします。

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02

正解は「4」です。

1.設問通りです。
Sトラップは一般的によく用いられますが、サイフォン作用をおこしやすいため、掃除用等のトラップには用いることは不適切です。
厨房や掃除用にはドラムトラップ等にします。

2.設問通りです。
雨水排水立て管は、屋根等にたまった雨水を屋外に排出するための設備です。

3.設問通りです。
通気管を設置することにより、排水管内の圧力を調整することが可能になり排水が円滑に行われます。

4.誤りです。
雨水排水ますには、泥などを円滑に流すために、泥だめを底に計画します。

5.設問通りです。
間接排水とは、排水を直接配管に流すのではなく、
一度排水を水受け容器に受けてから管へ流す方式です。
間接排水をすることにより、有毒ガスの進入を防ぐ等の役割があります。

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03

1.設問通りです。
自己サイホン作用とは、トラップの封水が排水の勢いによって流出してしまう現象のことです。
SトラップはPトラップに比べて自己サイホン現象を起こしやすいです。

2.設問通りです。
雨水立て管を他の配管で兼用した場合、雨量が多い日は、雨水によってトラップの破封を起こす可能性が高くなります。

3.設問通りです。
通気管は、空気の逃げ道になるため、圧力変動を緩和する効果があります。

4.誤りです。
雨水排水ますには、底部に泥だめを設けています。これは、雨水中に混在する泥が配管に流れ込まないようにするためです。

5.設問通りです。
間接排水とは、排水の臭気などを逆流させないために、いったん配管の縁を切り、その後一般の配水系と繋ぐ放流の形式です。

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