二級建築士の過去問
平成30年(2018年)
学科3(建築構造) 問11

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

二級建築士試験 平成30年(2018年) 学科3(建築構造) 問11 (訂正依頼・報告はこちら)

木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • ラグスクリューを木口に打ち込んだ場合の許容せん断耐力は、側面打ちの場合の値の2/3とする。
  • メタルプレートコネクター接合において、プレート圧入時の木材は、気乾状態である必要がある。
  • 釘接合及びボルト接合において、施工時の木材の含水率が20%以上の場合には、接合部の許容耐力を低減する。
  • 釘を用いた木材と木材の一面せん断接合において、有効主材厚は釘径の9倍以上とし、側材厚は釘径の6倍以上とする。
  • 同一の接合部に力学特性の異なる接合法を併用する場合の許容耐力は、一般に、個々の接合法の許容耐力を加算して算出する。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

正解は5です。


1、ラグスクリューを木口に打ち込んだ場合の許容せん断耐力は、側面打ちの場合の値の2/3とします。
したがって正しい記述となります。

2、 メタルプレートコネクター接合において、プレート圧入時の木材は、気乾状態とします。
気乾状態は含水率が15%で釣り合い状態にある時のことをさします。
したがって正しい記述となります。

3、釘接合及びボルト接合において施工時の木材の含水率が20%以上の場合、乾燥収縮によるひび割れが生じてしまうため、接合部の許容耐力を低減します。
したがって正しい記述となります。

4、釘を用いた木材と木材の一面せん断接合において、有効主材厚は釘径の9倍以上、側材厚は釘径の6倍以上とします。
したがって正しい記述となります。

5、同一の接合部に力学特性の異なる接合法を併用する場合の許容耐力は、個々の接合法の許容耐力を加算することはできません。
耐力の発生の仕方が違うためです。
したがって誤りの記述となります。

参考になった数15

02

1. 記述は正しいです
 ねじ接合において、小口に打ち込んだ場合のせん断力は、木材が負担できずに木材を割ってしまうため、十分に負担できる側面に取り付けるよりも小さな耐力で検討します。

2. 記述は正しいです
 メタルプレートコネクターを用いる場合、プレート取付時に木材が気乾状態であり、木材の接合部は隙間なく取り付けるようにします。

3. 記述は正しいです
 木材の強度は含水率に影響を及ぼすため、含水率20%以上の木材では、構造強度を2/3に低減して検討します。

4. 記述は正しいです
 記述のほか、木材と金属の1面せん断接合では、許容せん断耐力を25%増加させることができます

5. 記述は誤りです
 併用接合であっても、摩擦接合とせん断接合が混在するような併用方法は、耐力を合計して検討してはいけません。

参考になった数10