二級建築士の過去問
令和元年(2019年)
学科1(建築計画) 問3

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問題

二級建築士試験 令和元年(2019年) 学科1(建築計画) 問3 (訂正依頼・報告はこちら)

建築環境工学に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 同じ体積の場合、容積比熱が大きい材料は、容積比熱が小さい材料に比べて、温めるのに多くの熱量を必要とする。
  • 照度は、受照面における単位面積当たりに入射する光束である。
  • NC値は、室内騒音を評価する指標の一つである。
  • クロ(clo)値は、衣服の断熱性を表す指標であり、人の温冷感に影響する要素の一つである。
  • 蛍光ランプなどの照明器具から発生する熱は、潜熱である。

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この過去問の解説 (2件)

01

1. 記述は正しいです
 熱容量の内容になります。熱容量(J/K)の式は、
   [容積比熱(J/(㎥・K))]×[体積(㎥)]
 となります。
同じ体積の場合は、容積比熱が大きいと暖まりにくく冷めにくいですし、容積比熱が小さいと暖まりやすく冷めやすいことになります。

2. 記述は正しいです
 照度の単位は、lx又は㏐/㎡です。
その他「光束(㏐)」「光度(㏅又は㏐/㏛)」「輝度(㏅/㎡)」などは、混同しないように整理しておきましょう。

3. 記述は正しいです
 NC値は音の高低で不快感が異なるため、各音域の許容値を表したものです。
NC値を用いて、該当する地点の音域ごとの騒音を評価・検討します。

4. 記述は正しいです
 着衣量とも呼ばれるclo値は、衣類の断熱量で示される温熱環境指数です。
ある一定の室内環境における衣服の断熱値=0.155(㎡・K/W)を1cloとしており、成人男性のスーツ着用時に相当します。

5. 記述は誤りです
 蛍光ランプから発した放射熱による温度変化は顕熱になります。
対して、汗・呼気の水蒸気から生じた放熱による温度変化は潜熱になります。

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02

正解は5です。

1.正しいです。
 容積比熱とは体積あたりの必要熱量のことであり、容積比熱が大きいほど温度をあげるのに必要な熱量も増えます。

2.正しいです。
 照度は受照面における明るさを示す単位であり、「lx(ルクス)または、lm/㎡」で表します。
 lm(ルーメン)とは光束のことであり、光のエネルギー量のことです。

3.正しいです。
 NC値は、騒音レベルを示す指標であり、値が小さくなるほど許容できる騒音レベルは低くなります。

4.正しいです。
 人の温熱感覚は、温度・湿度・気流・放射・着衣量・代謝量の6つの要素があります。

5.誤りです。
 記述は顕熱(けんねつ)についての説明です。
 潜熱(せんねつ)とは、蒸発や凝縮等の状態変化に対して必要な熱のことです。

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