二級建築士の過去問
令和元年(2019年)
学科1(建築計画) 問9
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問題
二級建築士試験 令和元年(2019年) 学科1(建築計画) 問9 (訂正依頼・報告はこちら)
音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 同じ音圧レベルの音であっても、3,000~4,000 Hz程度の音が最も大きく聞こえる。
- 残響時間は、室容積に比例し、室内の総吸音力に反比例する。
- 人間の知覚可能な音の周波数の範囲は、一般に、20~20,000 Hzである。
- 壁体における遮音性能は、音響透過損失の値が大きいほど優れている。
- 板状材料と剛壁との間に空気層を設けた吸音構造は、一般に、低音域の吸音よりも高音域の吸音に効果がある。
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この過去問の解説 (2件)
01
等ラウドネス曲線において、同じ音圧レベルで最大のラウドネスレベルを示す部分は3,000~4,000Hzを示しています。その次は400Hz近辺で高いレベルを示しています。
2. 記述は正しいです
残響時間は、室容積が大きいほど長くなり、室の仕上の吸音性能が高いほど短くなります。
ただし、室形状によっては壁や天井の表面積が異なるため、室容積が同じであっても残響時間が異なります。
3. 記述は正しいです
人間の耳では聞くことのできない20Hz以下の超低周波音は、圧迫感・しびれのような別の感覚で影響を起こすことがあります。
4. 記述は正しいです
透過損失は以下の式で表します。
[透過損失]=[入射音の強さのレベル]-[透過音の強さのレベル]
となりますので、透過損失の値が大きいほど遮音性能が良いことになります。
5. 記述は誤りです
板状材料を利用した吸音では、その材料が音エネルギーを振動による熱エネルギーに変えることで吸音します。
この場合、低音においてエネルギー変換されやすいことがわかっています。
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02
1.正しいです。
3,000~4,000 Hzの音に対して、周波数が高くても低くても、感度は鈍くなります。
2.正しいです。
残響時間T = (0.161 × 室容積) / (室内表面積 × 平均吸音率)
で求められます。
3.正しいです。
記述は正しいです。
ただし、高齢者は周波数の高い音域が聞き取りにくくなるため、上限値は低下していきます。
4.正しいです。
透過損失とは、音が壁体を通過する際の透過音の減少を示す値です。
そのため、透過損失が大きいほど音は遮られているため、遮音性能は高いと言えます。
5.誤りです。
設問の構造は、低周波数(低音域)で吸音性能を発揮します。
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