二級建築士の過去問
令和2年(2020年)
学科3(建築構造) 問14
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問題
二級建築士試験 令和2年(2020年) 学科3(建築構造) 問14 (訂正依頼・報告はこちら)
鉄筋コンクリート構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 柱のコンクリート全断面積に対する主筋全断面積の割合は、一般に、0.8%以上とする。
- 地震時の柱の靱性を確保するために、帯筋としてスパイラル筋を用いることは有効である。
- 部材の曲げモーメントに対する断面算定においては、一般に、コンクリートの引張応力度を考慮する必要がある。
- あばら筋は、一般に、梁のひび割れの伸展の防止や、部材のせん断終局強度及び靱性の確保に有効である。
- 壁板の厚さが200mm以上の壁部材の壁筋は、複配筋(ダブル配筋)とする。
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この過去問の解説 (2件)
01
正解は3です。
最も不適当なものを選びます。
1.記述は正しいです。
柱のコンクリート全断面積に対する主筋全断面積の割合は、一般に、0.8%以上とします。
2.記述は正しいです。
地震時の柱の靱性を確保するために、帯筋としてスパイラル筋を用いることは有効です。
「靭性」とは「材料の粘り強さ」と表現されることが多いです。ある材を変形させたときにすぐに破断するのではなく、ぐーっと伸びてなかなか切れないような性質のことです。
3.記述は誤りです。
部材の曲げモーメントに対する断面算定においては、一般に、コンクリートの引張応力度を無視します。
4.記述は正しいです。
あばら筋は、一般に、梁のひび割れの伸展の防止や、部材のせん断終局強度及び靱性の確保に有効です。
5.記述は正しいです。
壁板の厚さが200mm以上の壁部材の壁筋は、複配筋(ダブル配筋)とします。
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02
正解は3です。
各選択肢の解説は以下のとおりです。
1→設問の通り正しいです。
鉄筋コンクリート構造の柱の鉄筋量はコンクリート全断面の0.8%以上とする必要があります。
2→設問の通り正しいです。
スパイラル筋を用いることで、135°以上に曲げて定着させる帯筋よりも靭性効果が高まります。
3→コンクリートの引張強度は非常に小さく、圧縮強度の1/10程度であるため、通常の構造設計の場合、ひび割れの発生を考慮して許容引張応力度を無視して考えます。よって、設問の内容は誤りです。
4→設問の通り正しいです。
帯筋やあばら筋は、ひび割れの伸展を防止し、部材のせん断終局強度を大きくする効果があります。
5→設問の通り正しいです。
壁板の厚さが200㎜以上ある場合は、壁筋を複配筋とする必要があります。
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