二級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科1(建築計画) 問5
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問題
二級建築士試験 令和4年(2022年) 学科1(建築計画) 問5 (訂正依頼・報告はこちら)
湿り空気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 絶対湿度は、乾燥空気1kgに含まれている水蒸気の重量であり、湿り空気の温度によって変化する。
- 水蒸気分圧は、湿り空気中の水蒸気のみで、湿り空気が占めている容積を占有したときの水蒸気の圧力である。
- 相対湿度は、湿り空気の絶対湿度と、同じ温度における飽和絶対湿度との比である。
- 湿球温度は、温度計の感温部を湿った布などで覆って測定した温度である。
- 湿り空気は、露点温度以下の物体に触れると、物体の表面に露又は霜が生じる。
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この過去問の解説 (2件)
01
最も不適当な選択肢は、
「絶対湿度は、乾燥空気1kgに含まれている水蒸気の重量であり、湿り空気の温度によって変化する。」です。
まず、用語の解説です。
各用語の意味を大まかに理解した上で、湿度や温度との関係を覚えるようにしましょう。
湿り空気
身の回りにある、水蒸気を含んだ空気のことです。
乾燥空気
水蒸気を全く含んでいない空気のことです。
飽和空気
限界まで水蒸気を含んだ空気のことです。
この時の温度を露点温度と言います。
この状態から水蒸気が増えたり温度が下がったりすると、結露が発生します。
絶対湿度(単位:kg / kg (DA) )
乾燥空気1kgに含まれる水蒸気の重量です。
温度が変わっても水蒸気の重量は変化しないので、絶対温度は変化しません。
相対湿度(単位:% )
天気予報などで使われる、一般的によく使われる湿度です。
湿り空気の絶対湿度/飽和絶対湿度、
もしくは、水蒸気分圧/飽和水蒸気圧 で表します。
※水蒸気分圧:湿り空気内の水蒸気の圧力
※飽和水蒸気圧:飽和空気内の水蒸気の圧力
各選択肢の解説は以下のとおりです。
不適当な選択肢です。
絶対湿度は、乾燥空気に含まれる水蒸気の重量です。
湿り空気の温度が変わっても水蒸気量は変わらないので、絶対温度は変化しません。
正しい選択肢です。
湿り空気には、乾燥した空気の圧力と水蒸気の圧力の両方がかかっており、その中でも水蒸気の圧力を水蒸気分圧と言います。
正しい選択肢です。
相対湿度は、天気予報などで一般的によく使われる湿度のことです。
湿り空気の絶対湿度/飽和絶対湿度 で表します。
正しい選択肢です。
湿球温度は、温度計の感温部を湿った布などで包んだ状態で測定した温度です。
空気が乾燥していると、水分の蒸発による気化熱で感温部が冷え、乾球温度よりも温度が下がります。
正しい選択肢です。
湿り空気が露点温度以下の物体に触れると、物体周辺の湿り空気の温度が下がります。
湿り空気が露点温度を下回ると、湿り空気中の水蒸気が結露し、物体の表面に露や霜が発生します。
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02
湿り空気を理解することで、結露の発生を抑える設計ができます。
基本的な現象が出題される可能性があるので、理解しましょう。
絶対湿度は、空気に含まれている水蒸気の重さです。
温度によって変わることはないので、記述は誤りです。
記述の通りで正しいです。
相対湿度は、同じ温度においてその空気が含んでいる水蒸気の重さと、その空気が最大限含むことができる水蒸気の重さの比なので、記述の通りで正しいです。
湿球温度は、温度計の温感部の湿った布で覆って測定する温度なので正しいです。
その空気が、含むことができる水蒸気がある場合、温度計の温感部の湿った布が乾きます。
乾くことで、熱が奪われ、乾球温度に比べて、温度が下がります。
相対湿度が100%であれば、湿った布は乾かないので、乾球温度と湿球温度は同じ値となります。
湿り空気には、露点温度があり、露点温度以下の物体に触れることで、空気中の水蒸気を気体として含むことができなくなり、表面に露や、霜が生じるので、記述の通りで正しいです。
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