二級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科1(建築計画) 問10
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問題
二級建築士試験 令和4年(2022年) 学科1(建築計画) 問10 (訂正依頼・報告はこちら)
環境評価・地球環境に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)は、外皮の断熱性能等の向上や高効率設備、再生可能エネルギーの導入により、室内環境の質を維持しつつ、年間の一次エネルギー消費量が正味ゼロ又はマイナスとなることを目指した住宅のことである。
- ヒートアイランド現象は、大気中の二酸化炭素などの温室効果ガスが増えることを主たる要因として気温が上昇する現象である。
- 暖房デグリーデーは、その地域の気候条件を表す指標で、その値が大きいほど暖房に必要な熱量が大きくなる。
- カーボンニュートラルは、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの「排出量」から、植林、森林管理などによる「吸収量」を差し引いて、合計を実質的にゼロにすることである。
- ビル風の防止対策としては、外壁面の凹凸を多くする、外壁の出隅部分を曲面にする、頻度の高い風向に対する壁面の面積を小さくするなどの手法が有効である。
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この過去問の解説 (2件)
01
最も不適当な選択肢は、
「ヒートアイランド現象は、大気中の二酸化炭素などの温室効果ガスが増えることを主たる要因として気温が上昇する現象である。」です。
各選択肢の解説は以下のとおりです。
正しい選択肢です。
なお、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)はビルや工場等、
ZEH-M(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス・マンション)は集合住宅を対象としています。
不適当な選択肢です。
「ヒートアイランド現象」は、人工的な構造物や排熱によって気温が上昇する現象のことです。
都市部を中心に限定的に発生するものです。
一方、「地球温暖化」は、大気中の二酸化炭素などの温室効果ガスが増えることで気温が上がる現象のことです。
両方とも気温が上がる現象ですが、その要因は異なっています。
それぞれの減少の要因まで覚えて正誤判断ができるようにしましょう。
正しい選択肢です。
暖房デグリーデーとは、ある地域の寒さを示す指標です。
暖房期間中の毎日の平均気温と、暖房を行う部屋の設定室温との差を合計したもので、値が大きいほど暖房に必要な熱量が大きいです。
正しい選択肢です。
なお、カーボンニュートラルを達成するためには、温室効果ガスの排出量の削減と、植林などによる吸収作用の保全・強化をする必要があります。
正しい選択肢です。
ビル風は、建物にぶつかる風によって発生する強い風のことです。
ビル風を防止するための平面計画上の工夫として、下記の手法があります。
・外壁面の凸凹を増やす(バルコニーなど)
・外壁の出隅を曲面にする
・強風の頻度が高い方向の壁面の面積を小さくする
また、その他に下記の手法があります。
・建物の中間層に中空層(風穴)を設ける
・低層部を広く設けたり、アーケードを設けたりすることで、ビル風の吹きおろしを防ぐ
・建物周辺に樹木やフェンスを設ける
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02
省エネルギーの名称が多くあり、名称と意味を理解しましょう。
ZEHは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略語です。
記述の通りで正しいです。
ヒートアイランド現象は、都市の気温が周囲よりも高くなる現象です。
温室効果ガスは原因とされていません。記述は誤りです。
暖房デグリーデーとは、ある地域の寒さの程度を示す指標であり、この数値が大きいほど、暖房負荷が大きくなります。
記述の通りで正しいです。
記述の通りで正しいです。
他の対策として、建物の中層部の中空化などがあります。
記述の通りで正しいです。
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