二級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科1(建築計画) 問11
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問題
二級建築士試験 令和4年(2022年) 学科1(建築計画) 問11 (訂正依頼・報告はこちら)
住宅の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 和室を江戸間(田舎間)とするに当たり、柱心間の寸法を、基準寸法(910mm)の整数倍とした。
- 玄関のインターホンの取付け位置を、玄関ポーチの床面から1,400mmとした。
- 車椅子使用者に配慮し、居室の出入口の前後は段差を避け、内法(のり)寸法で1,400mm × 1,400mm程度のスペースを確保した。
- 玄関のくつずりと玄関ポーチの床面との高低差を、高齢者に配慮して30mmとした。
- 都市型集合住宅において、2名が居住する住居の床面積を誘導居住面積水準の目安に従って、60m2とした。
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この過去問の解説 (2件)
01
様々な数値を理解しましょう。
紛らわしい部分で、出題が考えられます。
柱芯で910mmとして、柱、壁を配置し設計する方法は、和室として、日本で広く使われている手法です。
記述の通りで正しいです。
インターホン取付位置として、1400mmの高さは適当なので、記述の通りで正しいです。
車椅子使用者が居室を出入りする際に、出入り後に、回転する動作を考えると1400×1400のスペースは望ましいスペースなので、記述の通りで正しいです。
玄関の靴ズリと、ポーチの床面の段差で、高齢者に配慮するならば、20mm以下とすることが望ましいので、誤りです。
都市居住型、誘導居住面積基準では、20m2×人数 + 15m2であり、
2人であれば、40 + 15 = 55m2です。
60m2は十分ですので、記述の通りで正しいです。
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02
最も不適当な選択肢は「玄関のくつずりと玄関ポーチの床面との高低差を、高齢者に配慮して30mmとした。」です。
高齢者が住む住宅では、加齢などによって心身の機能の低下が生じた場合でも高齢者がそのまま住み続けることができるように、各構造への配慮が必要となります。
具体的には、段差の無い(5mm以内なら良い)計画とします。
ただし、玄関のくつずりと玄関外側の高低差は20mm以下とし、かつ、くつずりと玄関土間の高低差を5mm以下とします。
各選択肢の解説は以下のとおりです。
正しい選択肢です。
江戸間は、柱芯間の寸法を基準としたものです。
なお、京間は、柱と柱の内法寸法を基準としたものです。
正しい選択肢です。
インターホンの取り付け位置は、大人だけでなく子供も利用できる高さにします。
玄関ポーチの床面から1,400mmであれば、適当と言えます。
正しい選択肢です。
車椅子使用者に配慮する場合、居室の出入口の前後は、内法寸法で1,400mm × 1,400mm以上の水平なスペースを確保します。
なお、車椅子が転回(180度)できる最小寸法は1,400mm × 1,400mmとされています。
不適当な選択肢です。
高齢者に配慮する場合、くつずりと玄関ポーチの高低差は20mm以下とします。
なお、くつずり(沓摺)は扉枠の下部、玄関ポーチは玄関先の庇下部の空間のことです。
※参考(高齢者等への配慮に関する評価基準)
・段差:なし(5mm以下)
・くつずりと玄関ポーチ:高低差20mm以下
・くつずりと玄関土間:高低差5mm以下
正しい選択肢です。
誘導居住面積水準は、世帯人数に応じて豊かな住生活の実現の前提として多様なライフスタイルに対応するために必要と考えられる住宅の面積に関する水準です。
一般型(戸建て住宅)と郊外型(マンション等)の水準があり、一般型の方が広い面積となっています。
都市型の場合、単身者は40㎡、2人以上の世帯で20㎡ × 人数 + 15㎡です。
2人の場合、20㎡ × 2 + 15㎡ = 55㎡ なので、都市型の誘導居住面積水準を満たしていると言えます。
なお、最低居住面積水準は、世帯人数に応じて健康で文化的な住生活の基礎として必要不可欠な住宅の面積に関する水準です。
単身者は25㎡、2人以上の世帯で10㎡ × 人数 + 10㎡となっています。
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