二級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科1(建築計画) 問16
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問題
二級建築士試験 令和4年(2022年) 学科1(建築計画) 問16 (訂正依頼・報告はこちら)
車椅子使用者に配慮した建築物の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 一戸建ての住宅において、壁付コンセントの取り付け高さを、床面から40cmとした。
- 一戸建ての住宅において、ドアモニターや空調スイッチの高さを、床面から140cmとした。
- 一戸建て住宅の駐車場において、駐車スペースの幅は、乗降を考慮して、3.5mとした。
- 病院の受付において、番号札の発券機の操作ボタン及び取り出し口が、それぞれ床面から高さ60~100cm程度の範囲に納まるようにした。
- 物販店舗において、購入した商品を袋に詰めるためのサッカー台は、上端高さを床面から75cmとし、下部スペースの奥行きを50cmとした。
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この過去問の解説 (2件)
01
車椅子使用者の行動範囲、手の届く範囲を理解しましょう。
車椅子の座面が40cmなので、座面より低い場合使いにくくなります。
床面から40cmは使いやすいので、記述の通りで正しいです。
車椅子使用者が、スイッチを操作、モニターを見る場合、110cmの高さが望ましいです。
記述は誤りです。
通常の駐車幅を2.5mとすると、車椅子の乗降動作空間を1mとった3.5mは望ましいので、記述の通りで正しいです。
車椅子使用者が、発券機などを操作して券を取る高さは、座って手が届く範囲の60〜100cmが良いので、記述の通りで正しいです。
車椅子使用者が使いやすい台の高さは75cm。
更に、足を台の下に入れる場合は、45cm以上あれば良く、50cmの奥行きが望ましいので、記述の通りで正しいです。
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02
最も不適当な選択肢は、
「一戸建ての住宅において、ドアモニターや空調スイッチの高さを、床面から140cmとした。」
です。
車椅子使用者に配慮する場合、目線の高さが110cm程度であるため、ドアモニターや空調スイッチの高さを、床面から110cmとします。
なお、一般的な住宅のドアモニターや空調スイッチの高さは140cm程度でも構いません。
各選択肢の解説は以下のとおりです。
正しい選択肢です。
車椅子使用者に配慮する場合のコンセントの取り付け高さは、車椅子に乗ったままでも使用しやすいように、床から40cm程度とします。
不適当な選択肢です。
車椅子使用者に配慮する場合、ドアモニターや空調スイッチの高さは110cm程度が適切です。
その他にも、下記の方針があります
・スイッチ等は、大型で操作が容易なボタン形式が望ましい
・スイッチと壁の色は、色相・明度・彩度の差を確保したものが望ましい
・同一建築物内の同一用途のスイッチは、設置高さ・デザインを統一することが望ましい
・タッチパネル方式は視覚障がい者にとって分かりづらく、望ましくない
正しい選択肢です。
一般的な普通乗用車の駐車スペースの幅は2.5m以上ですが、車椅子使用者に配慮する場合は、2.5mから更に乗降を考慮した幅が必要です。
なお、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)で規定されている「車椅子使用者用駐車施設」では、幅を3.5m以上とすることと記載されています。
正しい選択肢です。
番号札の発券機は、操作ボタン及び取り出し口等が、それぞれ床から高さ60~100cm程度の範囲に納まるものをことが望ましいです。
また、卓上に設置する発券機の場合は、設置台の下部に車椅子使用者の膝が入るスペースを確保することが望ましいです。
正しい選択肢です。
サッカー台や、サービスローカウンターの寸法は、下記の仕様とします。
・下端の高さを65~70cm程度とする
・上端の高さを70~75cm程度とする
・カウンター下部スペースの奥行きを45㎝以上とする
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