二級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科1(建築計画) 問20
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問題
二級建築士試験 令和4年(2022年) 学科1(建築計画) 問20 (訂正依頼・報告はこちら)
空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 床吹出し空調方式は、冷房時には、通常の天井吹出し空調方式よりも給気温度を高くする必要がある。
- 放射冷房は、気流や温度むらによる不快感が少なく、快適な室内環境を得やすい。
- 中央熱源方式の空気調和設備において、水方式の場合は、換気機能を有する装置が別途必要となる。
- 冷凍機の自然冷媒には、アンモニアや二酸化炭素などが用いられている。
- 開放式冷却塔の冷却効果は、主として、「冷却水に接触する空気の温度」と「冷却水の温度」との差によって得られる。
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この過去問の解説 (2件)
01
各種方式の特徴、長所、短所を理解しましょう。
床より吹き出す空調のため、足元が冷えて不快に感じることがあるので、記述の通りで正しいです。
壁や、天井からの放射冷房は、記述の通り快適な環境を得やすいです。
冷水、温水による、冷温水コイルに室内の空気を通して、温度制御するので、記述の通り換気装置が必要です。
ノンフロン化により、アンモニア、二酸化炭素、水などの自然冷媒の使用が増えてくると思われます。
記述の通りで正しいです。
開放式冷却塔は、温度が高くなった冷却水を、シャワー状に噴霧して、蒸発する時の熱を奪う、蒸発潜熱で冷却するので、記述は誤りです。
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02
最も不適当な選択肢は、
「開放式冷却塔の冷却効果は、主として、「冷却水に接触する空気の温度」と「冷却水の温度」との差によって得られる。」
です。
冷却塔(クーリングタワー)は、空調機の排熱によって暖かくなった冷却水を冷やす設備です。
水が蒸発する際の気化熱(蒸発潜熱)によって冷却効果を得ています。
選択肢のような温度差(顕熱)による冷却効果も少しだけありますが、気化熱(蒸発潜熱)による冷却効果が主であり、不適当と言えます。
各選択肢の解説は以下のとおりです。
正しい選択肢です。
床吹出し空調方式は、フリーアクセスフロアなどの床吹出し口から空調を行う方式です。
給気温度が低すぎると冷気が床付近に滞留し、室内で温度むらが生じるため、通常の天井吹出し空調方式よりも給気温度を高くする必要があります
正しい選択肢です。
放射冷房は、伝熱性の高い放射パネルなどを天井面に設け、放射(ふく射)によって冷房を行う方式です。
通常の空調に比べて気流を抑えることができ、また均一に冷房を行えるため、快適な室内環境を得ることができます。
正しい選択肢です。
中央熱源方式(水方式)の空気調和設備は、ファンコイルユニット方式とも呼ばれています。
室内空気の温度をユニット内のコイルで調節し、ファンで吹き出して循環するように空調を行うため、換気機能を有する装置が別途必要となります。
正しい選択肢です。
冷凍機で使われていたフロン・代替フロンは、オゾン層の破壊や地球温暖化への影響が大きいため規制されており、現在はアンモニアや二酸化炭素などの自然冷媒が用いられています。
不適当な選択肢です。
冷却塔は、主に水の蒸発による気化熱(蒸発潜熱)によって冷却を行います。
設問のような温度差による冷却効果は、気化熱(蒸発潜熱)と比べると小さいです。
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