二級建築士 過去問
令和4年(2022年)
問62 (学科3(建築構造) 問12)
問題文
木造2階建ての住宅において、地震力に対する構造耐力上必要な耐力壁の有効長さ(必要壁量)を計算する場合、各階の床面積に乗ずる数値の大小関係として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、地盤は著しく軟弱な区域として指定されていないものとする。

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問題
二級建築士試験 令和4年(2022年) 問62(学科3(建築構造) 問12) (訂正依頼・報告はこちら)
木造2階建ての住宅において、地震力に対する構造耐力上必要な耐力壁の有効長さ(必要壁量)を計算する場合、各階の床面積に乗ずる数値の大小関係として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、地盤は著しく軟弱な区域として指定されていないものとする。

- ア > イ > ウ > エ
- ア > イ > エ > ウ
- ア > ウ > イ > エ
- ウ > ア > イ > エ
- ウ > ア > エ > イ
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この過去問の解説 (3件)
01
地震力に対する構造耐力上必要な耐力壁の有効長さ(必要壁量)は、
各階の床面積 × 床面積に乗ずる数値
で求めることができます。
床面積に乗ずる数値は、下記のように屋根や建物の重量に比例します。
平屋 平屋
瓦など(重い) 15
金属板(軽い) 11
2階建 1階 2階
瓦など(重い) 38 21
金属板(軽い) 29 15
3階建 1階 2階 3階
瓦など(重い) 50 39 24
金属板(軽い) 46 34 18
2階建ての場合は、
瓦葺き1階部分>
金属板葺き1階部分>
瓦葺き2階部分>
金属板葺き2階部分
となるため、床面積に乗ずる数値は、
ア > ウ > イ > エ
となります。
試験対策という点では、全ての数値を暗記するのは時間がかかりますし効率的ではありません。
重量の大小関係をイメージして解けるようにしましょう。
・1階部分と2階部分では、上層階の重量を受ける1階部分の方が大きい
→1階部分 > 2階部分
・軽い屋根(金属板葺き)より重い屋根(瓦葺き)の方が重量が大きい
→瓦 > 金属
・瓦葺きの2階部分と金属板葺きの1階部分では、瓦葺きより上層階から受ける重量の方が大きい
→金属板葺き1階部分 > 瓦葺き2階部分
以上をまとめると、
瓦葺き1階部分>
金属板葺き1階部分>
瓦葺き2階部分>
金属板葺き2階部分
となります。
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02
木造住宅における必要壁量を計算する場合に乗ずる数値(係数)は屋根材により決められています。
重い屋根になるほど係数は大きくなり、また下の階になるほど重さが増すため係数は大きくなります。
参考に、地震力に対する必要壁量を求める場合には下記の式で求めます。
必要壁量(m) = 床面積(㎡) × 係数(cm/㎡) × 0.01
これらより必要壁量は下記の関係が成り立ち、さらに重さが関係するため屋根材の重さより2階の重さが大きいことが想定されます。
重い屋根 > 軽い屋根
1階 > 2階
重い屋根1階 > 軽い屋根1階 > 重い屋根2階 > 軽い屋根2階
よって、ア>ウ>イ>エとなります。
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03
地震力に対する構造耐力上必要な耐力壁の有効長さ(必要壁量)を考える場合、重いほうが床面積に乗ずる数値が大きくなります。
1階には2階の重さも加算されるため、1階>2階となります。
(ア>イ、ウ>エ)
重い屋根>軽い屋根となるため、アが一番大きく、エが一番小さくなることがわかります。
(ア>◯>◯>エ)
瓦葺きの重い屋根の2階と金属板葺きの軽い屋根の1階を比べた場合、屋根の重さのみを受ける2階よりも屋根と2階の重さを受ける1階のほうが重さを受けているため、ウ>イとなります。
よって、ア>ウ>イ>エとなります。
本肢が正解です。
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