二級建築士の過去問 令和4年(2022年) 学科3(建築構造) 問19
この過去問の解説 (2件)
構造計画の中でも専門的な内容に関する選択肢があり、面を食らうかもしれません。
正答肢は火打材と方づえの説明を入れ替えた基本的な選択肢ですので、落ち着いて文章を読み、他の肢に惑わされずに正答できるようにしましょう。
正しい選択肢です。
小梁は屋根や床スラブの荷重を受けるために設ける部材です。
小梁のたわみや床スラブのひび割れを防止するために、小梁は十分な曲げ剛性を確保する必要があります。
不適切な選択肢です。
床組や小屋梁組のたわみを減少させるためには、方づえを用いて補強を行います。
方づえは柱と梁に取り付ける部材です。
なお、火打材は縦・横方向の梁同士を直角三角形となるようにつなぐ部材で、床組や小屋梁組が水平方向にたわむのを抑える役割があります。
正しい選択肢です。
工場等のクレーンを支持する鉄骨造の梁は、一定の静荷重に加えて、周期的に変化する荷重も受けています。
繰り返し応力による梁の疲労破壊を防ぐために、高サイクル疲労の検討が必要となります。
正しい選択肢です。
鉄骨鉄筋コンクリート造の梁のせいは、柱スパンの1/12程度必要です。
梁せいが1/12以下となる場合は、計算によって変形や振動等の支障が発生しないことを確認します。
正しい選択肢です。
まず、下記の条件全てを満たす天井のことを特定天井と呼びます。
・高さ6mを超える
・面積200㎡を超える
・質量2kg/㎡を超える
・吊り天井
・人が日常利用する場所
特定天井となる天井に対しては、仕様ルート・計算ルート・大臣認定ルートのいずれかを適用し、中地震によって天井が損傷しないことを検証します。
仕様ルートによる検証では、一定の隙間(クリアランス)を設けるか、隙間を設けない「隙間なし天井」という2つの仕様があります。
隙間なし天井の仕様では、天井面の許容耐力、水平震度、天井の単位面積重量を用いて、天井面の長さが過大にならないように検討を行います。
消去法で問題を解けるよう、火打材や方づえといった部材の名称と役割はしっかりと理解しておきましょう。
正。
小梁は、床や屋根の荷重を支える部材です。
小梁の過大なたわみ及び大梁に沿った床スラブの過大なひび割れを防止するため、小梁に十分な曲げ剛性が必要です。
誤。
床組や小屋梁組のたわみを減少させるためには、方づえを用います。
方づえは柱と梁に取り付ける部材で、火打材は梁同士をつなぐ部材です。
正。
稼動するクレーンを支持する鉄骨造の梁は、繰返し応力を受けるので、高サイクル疲労の検討が必要です。
正。
床面に用いる鉄骨鉄筋コンクリート造の梁について、梁のせいを梁の有効長さで除した数値が1/12以下である場合、過大な変形や振動による使用上の支障が起こらないことを計算によって確認します。
正。
特定天井とは、脱落により重大な危険がある天井のことで、特定の条件を満たした天井を言います。
周囲の壁との間に隙間を設けない特定天井に該当する天井面について、天井面の許容耐力、天井面を設ける階に応じた水平震度、天井面構成部材などの単位面積重量を用いて、天井面の長さの検討を行います。
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