二級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科4(建築施工) 問12
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問題
二級建築士試験 令和4年(2022年) 学科4(建築施工) 問12 (訂正依頼・報告はこちら)
鉄骨工事における建方に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 吊(つり)上げの際に変形しやすい部材については、適切な補強を行った。
- アンカーボルトの心出しは、型板を用いて基準墨に正しく合わせ、適切な機器を用いて行った。
- 本接合に先立ち、ひずみを修正し、建入れ直しを行った。
- 柱の溶接継手におけるエレクションピースに使用する仮ボルトについては、一群のボルト数の3/4を締め付けた。
- 敷地が狭く部材の搬入経路が一方向となるので、鉄骨建方は、建逃げ方式を採用した。
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この過去問の解説 (2件)
01
不適当な選択肢は「柱の溶接継手におけるエレクションピースに使用する仮ボルトについては、一群のボルト数の3/4を締め付けた。」です。
エレクションピースは柱継手を溶接するまで上下の柱を固定するプレートのことで、仮ボルトは全数締め付ける必要があります。
各選択肢の解説は以下のとおりです。
正しい選択肢です。
吊上げの際に変形しやすい部材については、適切な補強を行う必要があります。
正しい選択肢です。
アンカーボルトの心出しは、型板を用いて基準墨に正しく合わせ、適切な機器等で正確に行います。
※参考
また、アンカーボルトは二重ナット及び座金を用い、ねじがナットの外に3山以上出るようにします。
ただし、コンクリートに埋め込まれる場合は二重ナットとしなくてもよいです。
正しい選択肢です。
本接合に先立ち、ひずみを修正するために建入れ直しを行います。
また、建入れ直しは建方がすべて完了すると十分に修正できないため、小区画に区切って建入れ直しと建入れ検査を行います。
不適当な選択肢です。
エレクションピースは、柱の継手部分を溶接する前に上下の柱がずれないように固定するためのプレートです。
仮ボルトは必ず高力ボルトとし、全数を締め付けるようにします。
正しい選択肢です。
鉄骨の建方には、建逃げ方式と積み上げ方式があります。
建逃げ方式は、スパンごとに最上階まで建方を行いつつ、手前方向にクレーンを動かしていく方式であり、低~中層程度で採用されます。
積み上げ方式は、下の階から上の階へ、節ごとに水平に積み上げていく方式であり、高層ビルなどで採用されます。
敷地が狭く搬入経路も限られる場合に積み上げ方式を採用すると、敷地奥の建方等のために、建物規模に不釣り合いな大きさのタワークレーンが必要になってしまいます。
選択肢の条件では、移動式のクレーンを用いて建逃げ方式で建方を行う方が適しています。
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02
鉄骨工事に関する問題です。
正しい内容です。
吊上げの際に変形しやすい部材は、適切な補強を行います。
正しい内容です。
アンカーボルトの心出しは、型板を用いて基準墨に正しく合わせ、適切な機器で正確に行います。
正しい内容です。
本接合に先立ち、ひずみを修正して建入れ直しを行います。
誤った内容です。
柱の溶接継手におけるエレクションピースに使用する仮ボルトについては、高力ボルトを使用し、全数を締め付けます。
正しい内容です。
鉄骨建方には主に水平積み上げ方式と建逃げ方式があります。
敷地が狭く部材の搬入経路が一方向となる場合は建逃げ方式を採用します。
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