二級建築士の過去問
令和5年(2023年)
学科1(建築計画) 問4
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問題
二級建築士試験 令和5年(2023年) 学科1(建築計画) 問4 (訂正依頼・報告はこちら)
室内の空気環境に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 室における全般換気とは、室全体に対して換気を行い、その室における汚染質の濃度を薄めることをいう。
- 送風機を給気側又は排気側のどちらかに設ける場合、室内の汚染空気を他へ流出させないようにするには、排気側へ設ける。
- 空気齢とは、室内のある点の空気が、流出口までに達するのに要する平均時間のことをいう。
- 透湿とは、多孔質材料等の壁の両側に水蒸気圧差がある場合、水蒸気圧の高いほうから低いほうへ壁を通して湿気が移動することである。
- 居室の必要換気量は、一般に、居室内の二酸化炭素濃度の許容値を基準にして算出する。
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この過去問の解説 (1件)
01
この問題は、建築物の室内空気環境に関する知識を問うものです。
ポイントは、換気や空気質、湿気の移動など、建物内部の空気の流れや質に関連する概念を正確に理解することです。
換気や湿度に関する物理的な現象や、それらが室内環境にどのような影響を与えるかを理解することが求められます。
さらに、具体的な状況での適用方法や注意点も把握しておくと良いです。
この選択肢は適当です。
全般換気は、室内全体の空気を均一に交換し、汚染物質の濃度を低減させるための換気方法です。
この換気法は、室内の空気全体をまんべんなく入れ替え、局所的に濃度が高くなるのを防ぐことが目的です。
特に居住空間やオフィスなどで広く採用されており、快適な空気環境を維持するための基本的な手段となります。
この選択肢は適当です。
排気側に送風機を設置することで、汚染された空気を室内から外部へ効果的に排出し、他の空間に漏れ出すのを防ぎます。
これにより、建物全体の空気環境をより清潔に保つことが可能になります。
排気の圧力差により、汚染された空気が外部へ直接排出されるため、室内の空気質を制御するための一般的な方法です。
この選択肢は不適当です。
空気齢とは、室内のある特定の場所での空気が外部から供給されてからどれだけの時間が経過したかを示す指標です。
これは、排気口までの時間ではなく、室内で新鮮な空気がどの程度古くなっているかを示すものです。
一方、空気余命は、ある点での空気が流出口までに到達するまでの平均時間のことを指します。
この時間が長い場合は、空気がその点にとどまる時間が長く、換気の効率が低いことを示します。
この選択肢は適当です。
透湿は、湿気が壁材などを通じて移動する現象であり、壁材が多孔質であれば水蒸気がその内部を通過して高圧から低圧へ移動します。
この現象は、建物の結露や湿度管理に影響を与える重要な要素です。
透湿性を考慮しないと、内部結露や構造材の劣化が進む可能性があるため、建築材料の選定においても重要です。
この選択肢は適当です。
居室の必要換気量は、一般的に二酸化炭素(CO2)濃度を基準にして決定されます。
建築基準法や関連規定でも、二酸化炭素濃度の許容値を基準にして最低限の換気量が規定されています。
この問題では、室内環境における換気や湿気、空気質の管理に関する基本的な知識が問われました。
特に、建物の換気方法や湿気管理、空気の動きに関する専門用語やその定義を正確に理解することが重要です。
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