二級建築士の過去問
令和5年(2023年)
学科1(建築計画) 問10

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問題

二級建築士試験 令和5年(2023年) 学科1(建築計画) 問10 (訂正依頼・報告はこちら)

環境評価・地球環境等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • CASBEE(建築環境総合性能評価システム)は、建築物が消費する年間の一次エネルギーの収支を正味ゼロ又はマイナスにすることを目指した建築物を評価する手法である。
  • ヒートアイランド現象は、人工排熱、地表面の人工被覆及び都市密度の高度化等の人間活動が原因で都市の気温が周囲より高くなる現象である。
  • SDGs(持続可能な開発目標)は、2030年を達成年限とする国際目標であり、「水・衛生」、「エネルギー」、「まちづくり」、「気候変動」等に関する項目が含まれている。
  • カーボンニュートラルは、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの「排出量」から、植林、森林管理等による「吸収量」を差し引いて、合計を実質的にゼロにすることである。
  • 再生可能エネルギーは、太陽光・風力・地熱・水力・バイオマス等の温室効果ガスを排出しないエネルギー源である。

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題は、環境評価や地球環境に関連する用語や概念に関する理解を試すものです。

環境性能評価システムや持続可能な開発目標(SDGs)、カーボンニュートラル、ヒートアイランド現象、再生可能エネルギーに関する基礎知識が重要となります。

選択肢1. CASBEE(建築環境総合性能評価システム)は、建築物が消費する年間の一次エネルギーの収支を正味ゼロ又はマイナスにすることを目指した建築物を評価する手法である。

この選択肢は不適当です。

CASBEE(建築環境総合性能評価システム)は、建築物の環境性能を評価する手法ですが、消費する年間の一次エネルギーの収支を正味ゼロまたはマイナスにすることを目指したものではありません。

CASBEEは、建築物の環境に対する総合的な評価を行うものであり、省エネだけでなく、環境負荷全般を評価します。

一方、エネルギー収支がゼロまたはマイナスを目指すのは「ゼロエネルギー住宅(ZEH)」などの特定の評価基準です。

選択肢2. ヒートアイランド現象は、人工排熱、地表面の人工被覆及び都市密度の高度化等の人間活動が原因で都市の気温が周囲より高くなる現象である。

この選択肢は適当です。

ヒートアイランド現象は、人工排熱や地表面の人工被覆、都市密度の高度化などが原因で都市の気温が周囲よりも高くなる現象を指します。

都市部では、建物や道路などの人工的な構造物が多く、これらが熱を蓄積し、放出することで周囲の自然環境よりも気温が高くなるのがヒートアイランド現象です。

選択肢3. SDGs(持続可能な開発目標)は、2030年を達成年限とする国際目標であり、「水・衛生」、「エネルギー」、「まちづくり」、「気候変動」等に関する項目が含まれている。

この選択肢は適当です。

SDGs(持続可能な開発目標)は、2030年を達成年限とする国際的な目標であり、様々な分野での持続可能な発展を目指しています。

これらの目標は、社会、経済、環境の持続可能な発展を促進するために設定されています。

選択肢4. カーボンニュートラルは、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの「排出量」から、植林、森林管理等による「吸収量」を差し引いて、合計を実質的にゼロにすることである。

この選択肢は適当です。

カーボンニュートラルは、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの排出量から、植林や森林管理などによる吸収量を差し引き、その合計を実質的にゼロにすることを意味します。

これにより、環境への影響を最小限に抑えることができます。

選択肢5. 再生可能エネルギーは、太陽光・風力・地熱・水力・バイオマス等の温室効果ガスを排出しないエネルギー源である。

この選択肢は適当です。

再生可能エネルギーは、太陽光、風力、地熱、水力、バイオマスなどのエネルギー源を指し、これらは基本的に温室効果ガスを排出しない、または非常に少ないエネルギー源です。

これにより、環境への負荷を減らし、持続可能なエネルギー供給が可能となります。

まとめ

この問題は、環境評価や地球環境に関する基本的な概念と用語の理解を問うものです。

CASBEEやカーボンニュートラルといった用語が示す概念について正確な理解が求められます。

特に、CASBEEの目的や機能について誤解が生じやすいため、詳細な知識が重要です。

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