二級建築士の過去問
令和5年(2023年)
学科1(建築計画) 問18

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

二級建築士試験 令和5年(2023年) 学科1(建築計画) 問18 (訂正依頼・報告はこちら)

防犯に配慮した一戸建て住宅の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 敷地境界線に近接する塀として、棘(とげ)のある低木を植栽し、その内側に縦格子の柵を設置する計画とした。
  • 敷地内空地には、歩くと足音が出るように砂利を敷く計画とした。
  • バルコニーは、雨水のたて樋や、高さのある庭木などから離し、近隣からの見通しがよい位置に計画した。
  • 庭へ出入りする掃出し窓に、網入り板ガラスを使用する計画とした。
  • 玄関と勝手口は、防犯建物部品等の錠前を有する片開き扉とし、道路等から見通しがよい位置に計画した。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

この問題のテーマは、防犯に配慮した一戸建て住宅の計画に関するもので、各選択肢は住宅の防犯性を高めるための設計に関する具体的な要素について言及しています。

防犯対策として考慮すべきポイントには、侵入の難易度を上げるための物理的障壁の設置視認性の向上侵入者の動きが把握しやすい設計が含まれます。

選択肢1. 敷地境界線に近接する塀として、棘(とげ)のある低木を植栽し、その内側に縦格子の柵を設置する計画とした。

この選択肢は適当です。

敷地境界線に近接する塀に棘のある低木を植栽しその内側に縦格子の柵を設置する計画は、防犯上有効です。

棘のある低木は物理的な障壁となり、不正侵入を防ぐ役割があります。

縦格子の柵は、侵入者にとって登りにくくするための有効な対策です。

選択肢2. 敷地内空地には、歩くと足音が出るように砂利を敷く計画とした。

この選択肢は適当です。

敷地内空地に砂利を敷くことは、防犯対策として有効です。

砂利は歩くと音が出るため、侵入者の動きを音で察知することができるため、防犯効果があります。

また、音が出ることで侵入者が警戒する可能性が高くなります。

選択肢3. バルコニーは、雨水のたて樋や、高さのある庭木などから離し、近隣からの見通しがよい位置に計画した。

この選択肢は適当です。

バルコニーは雨水のたて樋や、高さのある庭木と近づけると登られて侵入される可能性があるため、それらと距離を取ることが重要です。

また、バルコニーを近隣から見通しが良い位置に計画することは、防犯に適している場合があります。

視認性が高い位置にバルコニーを設置することで、侵入者の動きが容易に把握され、監視される可能性が高くなります。

選択肢4. 庭へ出入りする掃出し窓に、網入り板ガラスを使用する計画とした。

この選択肢は不適当です。

掃出し窓は窓が床面まであり比較的アクセスしやすいため、侵入者がガラスを破って侵入するリスクがあります。

網入りガラスは炎によるひび割れでは一定の時間脱落しませんが、衝撃に対してはガラスが割れて金属の網も曲がってしまうため、普通の窓と同様に、割れて穴があいてしまいます

そのため網入り板ガラスだけでは不十分な場合があり、強化ガラスや追加のセキュリティ対策が必要です。

選択肢5. 玄関と勝手口は、防犯建物部品等の錠前を有する片開き扉とし、道路等から見通しがよい位置に計画した。

この選択肢は適当です。

玄関と勝手口に防犯建物部品等の錠前を有する片開き扉を設置し、道路から見通しが良い位置に計画することは、防犯対策として適切です。

見通しが良い位置に設置することで、外部からの監視が可能になり、侵入者に対する抑止力が増します。

また、防犯建物部品等の錠前の使用は侵入の難易度を上げるための重要な対策です。

まとめ

防犯に配慮した一戸建て住宅の計画には、物理的障壁の設置と視認性の確保が重要です。

侵入者に対して物理的な障壁を設けたり、侵入の痕跡を音で察知できるようにしたりすることで、防犯性が向上します。

バルコニーなどの設置位置に関しては、視認性が高い場所に設けることが防犯には効果的です。

参考になった数0