二級建築士の過去問
令和5年(2023年)
学科1(建築計画) 問23
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問題
二級建築士試験 令和5年(2023年) 学科1(建築計画) 問23 (訂正依頼・報告はこちら)
照明計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 照明率は、器具の配光や内装材の反射率が同じ場合、室指数が大きいほど低くなる。
- 昼光照明は、明るさの変動はあるが、省エネルギーに寄与するため、大空間においては、特に効果的な計画が重要である。
- 点光源による直接照度は、光源からの距離の2乗に反比例する。
- 光束法によって全般照明の照明計画を行う場合、設置直後の実際の照度は、一般に、設計照度以上となる。
- 陰影を強く出す照明計画においては、一般に、直接照明を用いる。
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この過去問の解説 (1件)
01
照明計画は、建築の機能性やデザインに大きく影響を与える重要な要素です。
適切な照明設計を行うためには、器具の特性、空間の大きさ、反射率、光源の種類、エネルギー効率など、さまざまな要素を考慮する必要があります。
この選択肢は不適当です。
照明率は、器具の配光や内装材の反射率に大きく依存しますが、一般的には、室指数が大きくなるほど照明率は高くなります。
室指数が大きい場合、照明器具からの光が天井や壁で反射して、効率よく室内に分散するため、照明率が向上します。
この選択肢は適当です。
昼光照明は、自然光を取り入れることで省エネルギーに貢献しますが、天候や時間帯による明るさの変動が生じます。
そのため、大空間では適切な計画が特に重要です。
調光や補助的な人工照明を組み合わせることで、安定した明るさを確保しながらエネルギーの節約を図ることができます。
この選択肢は適当です。
点光源による直接照度は、光源からの距離の2乗に反比例します。
これは「逆二乗の法則」と呼ばれるもので、光源から遠ざかるほど、照度は急激に低下することを示しています。
この法則は、照明計画において光源の配置や光の広がり方を考慮する際に重要な基本原則です。
この選択肢は適当です。
光束法を用いた照明計画では、設計段階での計算によって求められた照度よりも、設置直後の実際の照度が高くなることがあります。
これは、設置後の使用に伴う経年劣化や汚れの蓄積などを見越して、初期の照度を高めに設計するためです。
この選択肢は適当です。
陰影を強調する照明計画では、一般的に直接照明を用います。
直接照明は、光源からの光が直接物体に当たるため、はっきりとした影ができやすく、視覚的なコントラストを強調することができます。
この手法は、空間の立体感やデザインのアクセントを際立たせるために効果的です。
この問題では、照明計画における基本的な原理と実務的な配慮について問われています。
照明は建築空間の快適性や機能性を左右する重要な要素であり、光源の配置や光の広がり、反射率、自然光の利用など、さまざまな要素を考慮した設計が求められます。
また、初期の照度を高めに設定する余裕を持った設計や、光源の特性を理解して使い分けることが、効果的な照明計画を実現する鍵となります。
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