二級建築士 過去問
令和6年(2024年)
問56 (学科3(建築構造) 問6)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

二級建築士試験 令和6年(2024年) 問56(学科3(建築構造) 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

図のような材の長さ、材端又は材の中央の支持条件が異なる柱A、B、Cの弾性座屈荷重をそれぞれPA、PB、PCとしたとき、それらの大小関係として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、全ての柱の材質及び断面形状は同じものとする。
問題文の画像
  • PA > PB > PC
  • PA = PC > PB
  • PB > PA = PC
  • PC > PA = PB
  • PC > PB > PA

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

PC > PB > PA となります。


柱の座屈荷重は「長さが短い」「両端の支えが強い」ほど大きくなります。
A・B・Cはいずれも材質と断面は同じですが、

・Aは片方が固定でもう片方が自由で最も座屈しやすい

・Bは下が固定・上がピンでAより強い

・Cは上下ともピンだが真ん中で横動きを押さえているため、事実上半分ずつの短い柱が2本並んだ形になり一番強い
という違いがあるため、上の順になります。

選択肢1. PA > PB > PC

Aは最も弱いので先頭には来ません。

選択肢2. PA = PC > PB

AとCの条件が大きく違うので同じにはなりません。

選択肢3. PB > PA = PC

CがAと同じ強さになることはありません。

選択肢4. PC > PA = PB

BはAより支えがしっかりしているのでAと同等にはなりません。

選択肢5. PC > PB > PA

Cが最強、Bが中間、Aが最弱という実際の力関係を表しています。

まとめ

座屈荷重は
P=π²EI/(KL)²
で決まります(E:ヤング係数、I:断面二次モーメント、L:柱の長さ、K:支持条件係数)。

AはK=2、L=l ⇒ KL=2l

BはK≒0.7、L=2l ⇒ KL≒1.4l

CはK=1、L=l(中央で分けられる) ⇒ KL=l
数字が小さいほどPが大きくなるので KLが最も小さいCが最大荷重をもち、次がB、最後がA になります。

参考になった数5