クレーン・デリック運転士の過去問
令和4年(2022年)4月
原動機及び電気に関する知識 問30

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問題

クレーン・デリック運転士試験 令和4年(2022年)4月 原動機及び電気に関する知識 問30 (訂正依頼・報告はこちら)

感電及びその防止に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
  • 感電による危険を電流と時間の積によって評価する場合、一般に、500ミリアンペア秒が安全限界とされている。
  • 人体は身体内部の電気抵抗が皮膚の電気抵抗よりも大きいため、電気火傷の影響は皮膚深部には及ばないが、皮膚表面は極めて大きな傷害を受ける。
  • 接地とは、電気装置の導電性のフレームやケースなどを導線で大地につなぐことをいう。
  • 天井クレーンは、鋼製の走行車輪を経て走行レールに接触しているため、走行レールが接地されている場合は、クレーンガーダ上で走行トロリ線の充電部分に身体が接触しても、感電の危険はない。
  • 接地線には、できるだけ電気抵抗の大きな電線を使った方が丈夫で、安全である。

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この過去問の解説 (1件)

01

適切なものは

「接地とは、電気装置の導電性のフレームやケースなどを導線で大地につなぐことをいう。」です。

 

感電とその防止に関する各選択肢について、正しいかどうかを詳しく確認していきましょう。

選択肢1. 感電による危険を電流と時間の積によって評価する場合、一般に、500ミリアンペア秒が安全限界とされている。

この記述は誤りです。
感電の危険性は、流れる電流の大きさとその流れる時間の積で評価されますが、安全限界とされる値は個人差や条件によります。500ミリアンペア秒という値は適切ではありません。一般には、電流が30ミリアンペア以上流れると危険とされています。

選択肢2. 人体は身体内部の電気抵抗が皮膚の電気抵抗よりも大きいため、電気火傷の影響は皮膚深部には及ばないが、皮膚表面は極めて大きな傷害を受ける。

この記述は誤りです。
皮膚の電気抵抗は乾燥していると高くなりますが、湿っている場合や傷がある場合は低下します。電気火傷は皮膚だけでなく、内部組織にも深刻な損傷を引き起こすことがあります。

選択肢3. 接地とは、電気装置の導電性のフレームやケースなどを導線で大地につなぐことをいう。

この記述は正しいです。
接地は、感電や過電流の危険を防ぐための基本的な安全対策です。電気装置の導電性部分を大地につなぐことで、漏電時に電流を安全に流し、感電や火災のリスクを軽減します。

選択肢4. 天井クレーンは、鋼製の走行車輪を経て走行レールに接触しているため、走行レールが接地されている場合は、クレーンガーダ上で走行トロリ線の充電部分に身体が接触しても、感電の危険はない。

この記述は誤りです。
接地されている場合でも、走行トロリ線の充電部分に接触すると感電する危険があります。電流は抵抗の低い経路を通るため、人体に電流が流れる可能性が十分にあります。

選択肢5. 接地線には、できるだけ電気抵抗の大きな電線を使った方が丈夫で、安全である。

この記述は誤りです。
接地線には、電気抵抗の小さい電線を使用することが求められます。これは、漏電時に電流を効率よく流して安全を確保するためです。

まとめ

感電の危険性を理解し、適切な防止対策を取ることが重要です。特に接地は感電防止の基本的な手段であり、その原理と正しい接地方法を知っておくことが安全確保につながります。

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