賃貸不動産経営管理士の過去問
平成28年度（2016年）
問37

正解は３です。

1 .適切です。
空き家の増加は、有用な資源である土地・建物が有効に活用されていないということに加えて、空き家の近隣地域の防災や防犯等の観点からも様々な問題が発生しかねない状況で、空き家対策の推進が近年大きな課題となっています。

2 .適切です。
賃貸不動産経営管理士の役割として、空き家の現状把握や情報収集、空き家政策の動向を注視し、空き家のオーナーに対する最善・最良のアドバイスができるよう日々努力・研鑽することが求められています。

3 .不適切です。
空家等対策の推進に関する特別措置法の適用対象となる特定空家等に、賃貸住宅は含まれています。よって、賃貸住宅も特定空家等に該当することがあります。

4 .適切です。
空き家所有者が賃貸不動産経営の未経験者である場合には、専門家である管理業者が積極的に助言をするなどサポート体制をしっかりすることによって、賃貸物件化への不安を解消するような対応が求められています。

正解（不適切なもの）は、3です。

1 正しい。
公式テキスト序編賃貸管理総論．第2章現在の社会的情勢と未来像．Ⅱ賃貸不動産に関する国の政策．2空き家対策に記載されています。これによれば、増加する空き家の有効活用という間題に加え、周辺地域の防災や防犯等の観点からもさまざまな間題が生じかねないとされており、選択肢は正しいです。

2 正しい。
公式テキスト序編賃貸管理総論．第2章現在の社会的情勢と未来像．Ⅱ賃貸不動産に関する国の政策．2空き家対策に記載されています。これによれば、賃貸不動産経営管理士は、空き家の現状や空き家政策の動向を注視し、また空き家活用のための新しいビジネスモデルを研究するなどし、空き家オーナーに対する最良のアドバイスができるよう研鑽することが期待されるとされており、選択肢は正しいです。

3 誤り。
空家等対策の推進に関する特別措置法による特定空家とは、そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態又は著しく衛生上有害となるおそれのある状態、適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にあると認められる空家のことを指し、賃貸住宅が含まれないとはされていません。したがって、選択肢は誤りです。

4 正しい。
公式テキスト序編賃貸管理総論．第2章現在の社会的情勢と未来像．Ⅱ賃貸不動産に関する国の政策．2空き家対策に記載されています。これによれば、空き家のオーナーは賃貸不動産経営の未経験者であるケースもあるため、賃貸不動産経営管理士として空き家オーナーの不安を解消するためのしっかりとした対応が必要であるとされています。その中には空き家を活用策などの提案も含まれます。したがって、選択肢は正しいです。

最も不適切なものは『空家等対策の推進に関する特別措置法の適用対象となる特定空家等には、賃貸住宅が含まれないので、管理業者として独自の対応が必要である。』です。