賃貸不動産経営管理士の過去問
令和4年度(2022年)
問4
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問題
賃貸不動産経営管理士試験 令和4年度(2022年) 問4 (訂正依頼・報告はこちら)
管理受託契約の締結時に交付する書面に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 管理受託契約を、契約の同一性を保ったまま契約期間のみ延長する内容で更新する場合には、更新時に管理受託契約の書面の交付は不要である。
- 管理受託契約重要事項説明書と管理受託契約の締結時に交付する書面は、一体の書面とすることができる。
- 管理受託契約は、標準管理受託契約書を用いて締結しなければならず、内容の加除や修正をしてはならない。
- 管理受託契約締結時の交付書面は、電磁的方法により提供することはできない。
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この過去問の解説 (3件)
01
まず問題文を見た時にどの分野の問題なのかを押さえておきましょう。
管理受託契約における締結時書面についてですね。
重要事項説明と契約書とは別物の扱いです。
「適切」:更新時に同一性が保たれている場合は書面の交付は不要です。ちなみに変更があった場合は差異項目のみ交付すればよいです。
(解釈・運用の考え方14条1項 2)
「不適切」:重要事項説明と締結時書面は時期が異なるので一緒にできません。締結時書面と一緒にできるのは契約書の方です。(解釈・運用の考え方14条1項 1)
「不適切」:標準管理受託契約書はあくまでサンプルなので、適宜加筆修正してもよいです。(解釈・運用の考え方18条4項)
「不適切」:締結時書面は電磁的方法による提供が可能です。(解釈・運用の考え方14条1項 1)
管理業法分野の場合は国交省掲載の「解釈・運用の考え方」や「重要事項説明」及び「契約書」の雛形を参考に回答できることが多いです。
R5.3.31 引用 国交省 管理業法関係 6 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律の解釈・運用の考え方URL
https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/tochi_fudousan_kensetsugyo_const_tk3_000001_00004.html
出題形式は代表的な3パターンの「正誤問題」「組み合わせ問題」「個数問題」の中では比較的易しめな「正誤問題」です。
問題を解く際に「正しいもの」のあたりに◯印をつけておき、選択肢に左側に◯✕を合わせて書いておくと、転記ミス等を減らせます。
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02
管理受託契約締結時書面の問題は、一見簡単なように見えて言葉の言い回しを理解することが難しいと感じる箇所です。マーカーなどを使い重要な文章を抑えながら取り組む必要があります。
〇(正しい)
記述通り、管理受託契約を、契約の同一性を保ったまま契約期間のみ延長する内容で更新する場合、更新時に管理受託契約の書面の交付は不要としています。
✕(誤り)
管理受託契約重要事項説明書は、契約締結に先立って交付する書面です。反対に、管理受託契約締結時書面は交付するタイミングが異なる書面です。その為、管理受託契約重要事項説明書と管理受託契約締結時書面は、一体の書面とすることはできないのです。
✕(誤り)
標準管理受託契約書を用いるかは任意です。すなわち、管理受託契約書を用いずに管理受託契約を締結することは可能です。また、契約書を用いた場合でも、内容の加除や修正を行うことは可能なのです。
✕(誤り)
管理受託契約締結時の交付書面は、電磁的方法による提供で行うことは可能です。
しかし、条件があり、電磁的方法で提供を行う相手方の承諾を得なければ出来ないので注意してください。
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03
この問題は国交省「賃貸住宅管理ポータルサイト」からの出題が多くあります。
FAQ集を読み、理解することが大切です。
〇正しい。 契約の同一性を保ったままで契約期間のみを延長することや、組織運営に変更のない商号又は名称等の変更等、形式的な変更と認められる場合は、契約締結時書面の交付は行わないこととして差し支えありません。
×誤り。 管理受託契約の重要事項説明書は、契約締結に先立って交付する書面であり、管理受託契約の締結時の書面は交付するタイミングが異なる書面であることから、両書面を一体で交付することはできません。
×誤り。 あくまでも標準管理受託契約書の為、委託者(賃貸人)・物件等の状況に合わせて、内容の加除や修正をする必要があります。
×誤り。 委託者(賃貸人)の承諾を得た場合は、電磁的方法でも提供することができます。ただし、次の2点に留意する必要があります。
①委託者(賃貸人)が確実に受け取れるように、用いる方法やファイルへの記録方法を示したうえで、委託者(賃貸人)が承諾したことが記録に残る方法で承諾を得ること。
②出力して書面を作成でき、改変が行われていないか確認できること。
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