第三種電気主任技術者の過去問
平成29年度(2017年)
電力 問30

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問題

第三種 電気主任技術者試験 平成29年度(2017年) 電力 問30 (訂正依頼・報告はこちら)

支持点間が180m、たるみが3.0mの架空電線路がある。
いま架空電線路の支持点間を200mにしたとき、たるみを4.0mにしたい。電線の最低点における水平張力をもとの何[%]にすればよいか。最も近いものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
ただし、支持点間の高低差はなく、電線の単位長当たりの荷重は変わらないものとし、その他の条件は無視するものとする。
  • 83.3
  • 92.6
  • 108
  • 120
  • 148.1

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この過去問の解説 (3件)

01

電線のたるみDの公式は電線の荷重w、電線の支持間距離S、電線の水平張力Tを用いて以下の式で表現されます。

D=wS^2/8T

この式をを使用し、それぞれ計算します。

3=w×180^2/8T

T=w×180^2/24

4=w×200^2/8T´

T´=w×200^2/32

張力の比を計算します。

T´/T=(w×200^2/32)/(w×180^2/24)

T´/T≒0.926

以上により、選択肢【2】が正解となります。

参考になった数6

02

架空電線のたるみは、

たるみ = (重量×支持点間2)/(8×水平張力) で求められます。

よって、水平張力は

水平張力 = (重量×支持点間2)/(8×たるみ) となります。

選択肢2. 92.6

重量をWとしたとき、

支持点間180m、たるみが3.0mの時の水平張力Tについて求めると、

 T = (W×1802)/(8×3) = 1350W

次に、支持点間200m、たるみが4.0mの時の水平張力T’について求めると、

 T’ = (W×2002)/(8×4) = 1250W

T’/T = 1250W/1350W ≒ 0.926 となるので、

水平張力は元の 92.6% にすればいいです。

参考になった数2

03

電線のたるみに関する計算問題です。公式は以下のようになります。

 ・D=WS2/8T[m]‥①

 ※D[m]:電線のたるみ

 ※S[m]:径間

 ※W[N/m]:電線1mあたりの合成荷重

 ※T[N]:電線の水平張力

 

上記の公式を用いて支持点間が180m、たるみが3.0mの架空電線路の電線の水平張力T[N]を求めます。

 

・3.0=1802W/8T

 ・24T=32400W

 ・T=32400W/24=1350W‥②

 

次に①の公式を用いて支持点間が200m、たるみが4.0mの架空電線路の電線の水平張力T[N]を求めます。

 ・4.0=2002W/8T

 ・32T=40000W

 ・T=40000W/32=1250W‥③

 

問題文の条件より、水平張力をもとの何[%]にすればよいかと問われているので比較する際は[変化後÷変化前]の形になるから次のようになります。

・③/②=1250W/1350W≒0.926‥④

 最後に上記④の値を[%]で表します。

 ・0.926×100=92.6[%]

 以上のようになります。

 

 

選択肢1. 83.3

解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。

選択肢2. 92.6

解説の冒頭の内容と一致するので適切です。

選択肢3. 108

解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。

選択肢4. 120

解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。

選択肢5. 148.1

解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。

まとめ

解説の冒頭の公式①からでも分かるように架空電線路のたるみは電線の水平張力は反比例しています。なので支持点間を長くし、たるみが増えると電線の水平張力は減少します。

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