第三種電気主任技術者の過去問
平成29年度(2017年)
電力 問31
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
第三種 電気主任技術者試験 平成29年度(2017年) 電力 問31 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文章は、架空送電に関する記述である。
鉄塔などの支持物に電線を固定する場合、電線と支持物は絶縁する必要がある。その絶縁体として代表的なものに懸垂がいしがあり、(ア)に応じて連結数が決定される。
送電線への雷の直撃を避けるために設置される(イ)を架空地線という。架空地線に直撃雷があった場合、鉄塔から電線への逆フラッシオーバを起こすことがある。これを防止するために、鉄塔の(ウ)を小さくする対策がとられている。
発電所や変電所などの架空電線の引込口や引出口には避雷器が設置される。避雷器に用いられる酸化亜鉛素子は(エ)抵抗特性を有し、雷サージなどの異常電圧から機器を保護する。
上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
鉄塔などの支持物に電線を固定する場合、電線と支持物は絶縁する必要がある。その絶縁体として代表的なものに懸垂がいしがあり、(ア)に応じて連結数が決定される。
送電線への雷の直撃を避けるために設置される(イ)を架空地線という。架空地線に直撃雷があった場合、鉄塔から電線への逆フラッシオーバを起こすことがある。これを防止するために、鉄塔の(ウ)を小さくする対策がとられている。
発電所や変電所などの架空電線の引込口や引出口には避雷器が設置される。避雷器に用いられる酸化亜鉛素子は(エ)抵抗特性を有し、雷サージなどの異常電圧から機器を保護する。
上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
- (ア)送電電圧 (イ)裸電線 (ウ)接地抵抗 (エ)非線形
- (ア)送電電圧 (イ)裸電線 (ウ)設置間隔 (エ)線形
- (ア)許容電流 (イ)絶縁電線 (ウ)設置間隔 (エ)線形
- (ア)許容電流 (イ)絶縁電線 (ウ)接地抵抗 (エ)非線形
- (ア)送電電圧 (イ)絶縁電線 (ウ)接地抵抗 (エ)非線形
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
架空地線に使用されるのは裸電線です。
架空地線は雷電流を大地へ誘導するものなので、電気を流しやすい裸電線が使用されます。
鉄塔から電線への逆フラッシオーバを防ぐ対策の一つとして、鉄塔の接地抵抗を小さくする事があげられます。
避雷器に用いられる酸化亜鉛素子は非線形抵抗特性を有し、雷サージなどの異常電圧から機器を保護しています。
以上により、選択肢【1】が正解となります。
参考になった数5
この解説の修正を提案する
02
架空送電線に用いられる機器、材料に関する問題となります。問題文中に出てくる機材の解説は以下のようになります。
【懸垂がいし】‥がいしとは、電線と支持物を絶縁するために用いるものです。懸垂がいしは送電線路用として主に使用されているがいしとなります。形状は笠状となっており、送電電圧に応じて連結数が決定されます。よって空白箇所(ア)は送電電圧となります。
【架空地線】‥送電線への直撃雷の防止対策として鉄塔の最上部に張られる裸電線を架空地線(がくうちせん)といいます。その他の効果として、誘導雷の軽減や通信線への電磁誘導障害を軽減する効果があります。なので空白箇所(イ)は裸電線となります。
【逆フラッシュオーバー】‥鉄塔、または架空地線に落雷が落ちた時に鉄塔の電位が送電線の電位よりも非常に高くなるので、がいしにも非常に高い電圧が加わります。その結果、がいしの絶縁が破壊され鉄塔から送電線へ放電し雷電流が送電線へ流れてしまいます。この事を逆フラッシュオーバーと呼びます。その防止策として送電線の鉄塔に埋設地線(まいせつちせん)という鉄塔と大地をつなぐ接地線を設置します。その接地線の接地抵抗値が大きくなると落雷時に送電線に雷電流が流れてしまうので低く抑える事が重要です。なのでなので空白箇所(ウ)は接地抵抗となります。
【避雷器】‥避雷器の素材には、炭化けい素(SiC)、酸化亜鉛(ZnO)などが用いられてますが、近年では放電ギャップを持たない酸化亜鉛形避雷器(ギャップレス避雷器)が主流となっております。酸化亜鉛(ZnO)は通常時の電圧では高インピーダンスですが、雷サージ電圧を受けると、低インピーダンスに変化する特性があります。この特性を生かして雷撃による過電流だけを接地線へ流す事が出来ます。なので電圧に対して電流は比例していないので非線形特性といえます。よって(エ)は非線形になります。
以上より、各選択肢を見ていきましょう。
解説の冒頭の内容と一致するので適切です。
解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。
解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。
解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。
解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。
比較的、過去にも多数出題されている項目ばかりなので、類題などを多く問いて、特性を覚えて頂く事をお薦め致します。
参考になった数1
この解説の修正を提案する
03
電力 h29 問9
送電線、懸垂がいし、落雷、避雷器などの文章問題です。
これが正解です。
ア、懸垂がいしの個数は電圧階級や環境によって決めます。
イ、送電線の架空電線は裸より線を用いる事が多いようです。
人が触るとかそんな事は想定していないようです。
ウ、鉄塔の設置間隔を小さくしても雷対策にはなりません。
文章にある通り、逆フラッシュオーバーの逆とは鉄塔から電線への流れを示しています。
鉄塔の接地抵抗を下げて、地面に電流が流れる事を期待しているんだと思います。
エ、この非線形とはダイオードの逆特性みたいにある一定の電圧がかかると
絶縁破壊のような事が起こる特性です。
私の使っていた教科書にも載っておらず、避雷器に詳しい人しか分からないと思います。
上記の通り鉄塔の設置間隔を小さくしても雷対策にはなりません。
送電線の電線は裸電線が用いられます。
送電線の電線は裸電線が用いられます。
送電線の電線は裸電線が用いられます。
アとエが専門的な知識を含んでいると思います。
参考になった数1
この解説の修正を提案する
前の問題(問30)へ
平成29年度(2017年)問題一覧
次の問題(問32)へ