第三種電気主任技術者の過去問
令和5年度(2023年)上期
電力 問1
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問題
第三種 電気主任技術者試験 令和5年度(2023年)上期 電力 問1 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文章は、水車の比速度に関する記述である。
比速度とは、任意の水車の形(幾何学的形状)と運転状態(水車内の流れの状態)とを( ア )変えたとき、( イ )で単位出力(1kW)を発生させる仮想水車の回転速度のことである。
水車では、ランナの形や特性を表すものとしてこの比速度が用いられ、水車の( ウ )ごとに適切な比速度の範囲が存在する。
水車の回転速度をn[min−1]、有効落差をH[m]、ランナ1個当たり又はノズル1個当たりの出力をP[kW]とすれば、この水車の比速度nSは、次の式で表される。
比速度とは、任意の水車の形(幾何学的形状)と運転状態(水車内の流れの状態)とを( ア )変えたとき、( イ )で単位出力(1kW)を発生させる仮想水車の回転速度のことである。
水車では、ランナの形や特性を表すものとしてこの比速度が用いられ、水車の( ウ )ごとに適切な比速度の範囲が存在する。
水車の回転速度をn[min−1]、有効落差をH[m]、ランナ1個当たり又はノズル1個当たりの出力をP[kW]とすれば、この水車の比速度nSは、次の式で表される。
- ア:一定に保って有効落差を イ:単位流量(1m3/s) ウ:出力 エ:大きい オ:高い効率を得
- ア:一定に保って有効落差を イ:単位落差(1m) ウ:種類 エ:大きい オ:キャビテーションが生じ
- ア:相似に保って大きさを イ:単位流量(1m3/s) ウ:出力 エ:大きい オ:高い効率を得
- ア:相似に保って大きさを イ:単位落差(1m) ウ: 種類 エ:小さい オ:キャビテーションが生じ
- ア:相似に保って大きさを イ:単位流量(1m3/s) ウ:出力 エ:小さい オ:高い効率を得
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この過去問の解説 (3件)
01
水車の比速度に関する論説問題です。
比速度とは、水車の形と運転状態とを一定に保って大きさを変えたとき、単位落差で単位出力を得る回転速度のことです。言い換えると、大きさや形式の異なる水車を同じ条件としたときの速度です。水車の回転速度の単位は[min-1]ですが、比速度の単位は[m・kW]が用いられます。
適切な比速度の範囲を逸脱すると、キャビテーションが生じやすくなります。
キャビテーションとは、流体の速度が上昇して圧力が低下し、飽和水蒸気圧以下になると気泡が発生します。流体がランナに到達すると速度が低下して圧力が回復するとこの泡は消滅してランナやケーシングに損傷を引き起こすものです。
さらに、キャビテーションによる気泡が多くなるとランナが空回りのような状態となり、水車効率が低下します。
ペルトン水車は高落差向けであり、比速度が小さいという特徴があります。
こちらが正答です。
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02
以下が正しい組み合わせです。
ア:相似に保って大きさを
イ:単位落差(1m)
ウ:種類
エ:小さい
オ:キャビテーションが生じ
下記のポイントを押さえることで、回答することができます。
・比速度は、プロペラ水車やフランシス水車など、種類によって異なります。
・水車には、水圧によって衝撃を与えるキャビテーションがあります。
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03
水力発電に用いられる水車に関する問題となります。
水車の比速度とは、その水車と幾何学的に相似な仮想の水車を想定し、この仮想水車を1mの落差の下で相似な状態で運転させ1Kwの出力を発生するような寸法としたときの仮想水車の回転速度をいいます。
水車発電機に用いられる水車の比速度が小さい順に並べると以下の通りです。
・ぺルトン<フランシス<斜流<プロペラ
上記にあげた各水車の出力や有効落差はそれぞれ異なります。なので比速度を大きくとりすぎて、その水車のキャパシティー以上の有効落差で放水してしまうと、キャビテーションが生じやすくなります。
以上より各空白箇所は次のようになります。
・( ア )‥相似に保って大きさを
・( イ )‥単位落差(1m)
・( ウ )‥種類
・( エ )‥小さい
・( オ )‥キャビテーションが生じ
各選択肢を見ていきます。
解説の冒頭の内容と一致するので適切です。
水車発電機に関する問題は毎回出題されていますので、種類や特性などは必ず覚えておきましょう。
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