第三種電気主任技術者の過去問
令和5年度(2023年)上期
理論 問22

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問題

第三種 電気主任技術者試験 令和5年度(2023年)上期 理論 問22 (訂正依頼・報告はこちら)

振幅変調について、次の問に答えよ。

次の文章は、直線検波回路に関する記述である。
振幅変調した変調波の電圧を、図2の復調回路に入力して復調したい。コンデンサC[F]と抵抗R[Ω]を並列接続した合成インピーダンスの両端電圧に求められることは、信号波の成分が( ア )ことと、搬送波の成分が( イ )ことである。そこで、合成インピーダンスの大きさは、信号波の周波数に対してほぼ抵抗R[Ω]となり、搬送波の周波数に対して十分に( ウ )なくてはならない。

上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次のうちから一つ選べ。
問題文の画像
  • ア:ある    イ:なくなる  ウ:大きく
  • ア:ある    イ:なくなる  ウ:小さく
  • ア:なくなる  イ:ある    ウ:小さく
  • ア:なくなる  イ:なくなる  ウ:小さく
  • ア:なくなる  イ:ある    ウ:大きく

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この過去問の解説 (3件)

01

振幅変調の直線検波器に関する論説問題です。

入力と出力が比例することから直線検波器といわれ、入力が大きいほど歪みが少なく、入力が小さいほど歪みは大きくなります。

直流分を含まない搬送波をダイオードで整流し、高周波成分を低域通過フィルタで取り除き、信号を取り出します。

信号波のみを取り出すようにしたいので、搬送波成分がなくなると理想です。

CR並列回路の合成インピーダンスは、角周波数をωとすると、R / (1+jωCR)で表されるので、周波数が高くなるほどインピーダンスは小さくなります。

信号波の周波数は搬送波に対して低いので、インピーダンスはほぼRとなり、高周波な搬送波はほぼ1/ωCとなります。搬送波の周波数に対してインピーダンスが小さくなることで、出力に影響しなくなります。

選択肢2. ア:ある    イ:なくなる  ウ:小さく

こちらが正答です。

参考になった数2

02

復調とは、受信側の変調波の中から搬送波を除去し信号波を取り出す事です。

 

なので図2の復調回路を用いる事でコンデンサC[F]と抵抗R[Ω]を並列接続した合成インピーダンスの両端電圧に求められることは、上記の定義より信号波の成分があること。また搬送波の成分がなくなることです。

 

さらに、問題文中に合成インピーダンスの大きさは、信号波の周波数に対してほぼ抵抗R[Ω]とありますが、コンデンサのリアクタンスを求める式X=1/2πfC[Ω]からも分かるように、周波数を小さくすればコンデンサのリアクタンスは大きくなり、コンデンサに信号波は流れません。

 

以上より、空白箇所は次のようになります。

 

( ア )‥ある

( イ )‥なくなる

( ウ )‥小さく

 

各選択肢を見ていきます。

選択肢2. ア:ある    イ:なくなる  ウ:小さく

解説の冒頭の内容と一致するので適切です。

まとめ

この問題も前問と同じように選択問題となります。正直捨て問題にしても構わないと個人的に思います。

参考になった数1

03

正しい組み合わせは、下記のとおりとなります。

ア:ある

イ:なくなる

ウ:小さく

 

下記がポイントになります。

・復調回路は信号波を残し、搬送波をなくします。

・両端に電圧差が発生することもないため、出力はゼロとなります。

・搬送波は合成インピーダンスが小さいほうがよいです。

 

参考になった数1