第三種電気主任技術者の過去問
令和5年度(2023年)上期
電力 問19
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問題
第三種 電気主任技術者試験 令和5年度(2023年)上期 電力 問19 (訂正依頼・報告はこちら)
三相3線式高圧配電線の電圧降下について、次の問に答えよ。図のように、送電端S点から三相3線式高圧配電線でA点、B点及びC点の負荷に電力を供給している。S点の線間電圧は6600Vであり、配電線1線当たりの抵抗及びリアクタンスはそれぞれ0.3Ω/kmとする。
S−A間を流れる電流の値[A]として、最も近いものを次のうちから一つ選べ。
S−A間を流れる電流の値[A]として、最も近いものを次のうちから一つ選べ。
- 405
- 420
- 435
- 450
- 465
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この過去問の解説 (2件)
01
点A、点B、点Cを流れる電流を求めていきます。
IA=200×(0.8-j0.6)=160-j120
IB=100×(0.6-j0.8)=60-j80
IC=200
ここで、合成電流ISAを求めます。
ISA=420-j200
|ISA|=√(4202+2002)=465[A]
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02
三相3線式高圧配電線の電圧降下に関する計算問題となります。
この問題で問われているS−A間を流れる電流を求めるには、A点、B点及びC点それぞれに流れる電流値を求めていく必要があります。まずはそれぞれの条件を整理していきます。
【点A】‥負荷電流200A、力率(遅れ)=cosθ=0.8、sinθ=√12-0.82=0.6
【点B】‥負荷電流100A、力率(遅れ)=cosθ=0.6、sinθ=√12-0.62=0.8
【点B】‥負荷電流200A、力率(遅れ)=cosθ=1.0、sinθ=0
以上を踏まえて各点の電流を求めていきます。
それぞれの点の電流値は以下のようになります。
・IA=200×(cosθ-jsinθ)=200×(0.8-j0.6)=160-j120[A]
・IB=100×(cosθ-jsinθ)=100×(0.6-j0.8)=60-j80[A]
・IC=200×(cosθ-jsinθ)=200×(1.0-j0)=200[A]
※以上の結果より、実数部と虚数(j)部を合計した複素数は次のようになります。
・ISA=420+j200[A]‥①
上記①式を計算すると次のような値になります。
・ISA=√4202+2002=√176400+40000=√216400≒465.1[A]
よってS−A間を流れる電流の値465[A]となります。
解説の冒頭の内容の数値と一致するので適切です。
電験3種の計算問題には複素数に関する問題が度々出題されているので、苦手な方は基本から勉強されることをお薦め致します。
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