第三種電気主任技術者の過去問
令和5年度(2023年)上期
電力 問20

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問題

第三種 電気主任技術者試験 令和5年度(2023年)上期 電力 問20 (訂正依頼・報告はこちら)

三相3線式高圧配電線の電圧降下について、次の問に答えよ。図のように、送電端S点から三相3線式高圧配電線でA点、B点及びC点の負荷に電力を供給している。S点の線間電圧は6600Vであり、配電線1線当たりの抵抗及びリアクタンスはそれぞれ0.3Ω/kmとする。

A−Bにおける電圧降下率の値[%]として、最も近いものを次のうちから一つ選べ。
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この過去問の解説 (2件)

01

前問からの引き続きとなります。

 

A−Bにおける電圧降下率の値を求めるに当たって、点Aと点Bの電圧を求めていく必要があります。

 

 

【点Aの条件】‥S-A間距離=2㎞、

配電線1線当たりの抵抗及びリアクタンス=0.3Ω/km

S点の電圧=6600V

SA=420+j200≒465[A](前問で求めた値)

 

点Aの電圧を求めるにあたって、まずはS-A間の電圧降下VSAを三相三線式の電圧降下の近似式を用いて求めます。

 

・VSA=√3×I×(Rcosθ+Xsinθ)[V]‥①

①式に代入するにあたり、未知数の抵抗R、リアクタンスX、cosθ、sinθを求めていきます。

・R=2㎞×0.3Ω/km=0.6[Ω]

・X=2㎞×0.3Ω/km=0.6[Ω]

・cosθ=420/465≒0.90

・sinθ=200/465≒0.43

 

上記で求めた値を①式に代入します。

・VSA=√3×465×(0.6×0.9+0.6×0.43)≒642.7[V]

 

次にVの電圧を求めます。

・V=VSA-VS=6600-642.7=5957.3[V]

 

続いて点Bの電圧を求めていきます。

【点Bの条件】‥A-B間距離=4㎞

配電線1線当たりの抵抗及びリアクタンス=0.3Ω/km

IB=100[A]

cosθ=0.6

sinθ=0.8

 

未知数の抵抗R、リアクタンスXを求めていきます。

・R=4㎞×0.3Ω/km=1.2[Ω]

・X=4㎞×0.3Ω/km=1.2[Ω]

 

上記で求めた値を①式に代入します。

・VAB=√3×100×(1.2×0.6+1.2×0.8)≒290.98[V]

 

次にVBの電圧を求めます。

・VB=VA-VAB=5957.3-290.98=5666.32[V]

 

最後にA−B間の電圧降下率を求めます。

・電圧降下率=VAB/VB×100=290.98/5666.32×100≒5.1[%]

 

以上のようになります。

選択肢2. 5.1

解説の冒頭の内容の数値と一致するので適切です。

まとめ

答えを導くまでの計算過程が長いので、途中で誤りがないよう確認しながら問いていきましょう。

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02

まず、点Aでの電圧VAを求めます。

・VA=660-√3(0.6×420+0.6×200)=5956

 

次に、AB間の電圧降下VABを求めます。

・VAB=√3(1.2×60+1.2×80)=291

 

次に、点Bでの電圧VBを求めます。

・VB=VA-VAB=5665

 

よって、電圧降下率は下記のとおりです。

・電圧降下率=VAB/VB×100=291/5665×100=5.145→5.1[%]

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